無酸素登頂八〇〇〇m 一四座への挑戦―スーパークライマー小西浩文の愛と墓標

無酸素登頂八〇〇〇m 一四座への挑戦―スーパークライマー小西浩文の愛と墓標

ムサンソトウチョウ8000メートル14ザヘノチョウセンスーパークライマーコニシヒロフミノアイトボヒョウ

日本屈指の鉄人クライマーが神々の山嶺に無酸素で挑む!!愛と死のドキュメント!!

親友シェルパの雪崩死、家庭を捨て山を選んだ末の離婚、再婚した妻の38歳での死!!
現役最強の登山家が描く「果たしたい夢」

ネパールでは神のことを「デオダ」と呼ぶ。「彼のデオダは強い」という言い方をする。それは「彼の守護神が強い」という意味である。
小西浩文は、エベレストをはじめ8000メートル峰14座無酸素登頂を可能にし、実現できる登山家は、「神に選ばれた者」と、思っている。自分がその存在かどうかはまだわからないが、これまでは奇跡的に生還してきた。本文でも詳しくふれているが、それこそ「生と死」の生々しい極限の世界が、彼の挑戦する世界なのである。
そして、むしろ悲劇は、デス・ゾーンに挑戦し続ける小西浩文の身の上よりも、彼の妻を見舞うことになった……。
したがって、本書は、小西浩文という稀有な無酸素登頂者の挑戦記録であると同時に、彼を支えてきた妻との愛のかたみであり、慟哭の物語である。若い女性たちにもぜひ読んでいただきたい。
(「あとがき――『果たしたい夢』」より抜粋)


  • 前巻
  • 次巻

目次

第1章 大鷲に化身した登山家
第2章 無酸素登頂の野望
第3章 エベレスト――わが愛
第4章 頂上直下の悪夢
第5章 ロブサンよ、死ぬな!
第6章 20歳の8000メートル峰
第7章 家庭を捨てた男
第8章 草野心平は大伯父
第9章 妻の愛のかたみ

書誌情報

紙版

発売日

2003年05月30日

ISBN

9784062118743

判型

四六

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

336ページ

著者紹介