開かれた扉―ハンセン病裁判を闘った人たち

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開かれた扉―ハンセン病裁判を闘った人たち

ヒラカレタトビラハンセンビョウサイバンヲタタカッタヒトタチ

「人間として生きたい!」。人生を奪われた人たちの慟哭!――ハンセン病療養所。それは人が人として生きられない場所だった。「強制隔離というのは植木に巻かれた針金のようなものだ。針金はしだいに植木に食い込んでいく。気がつくと心の中までずっぽりと隔離の暮らしになじんでしまう」。そうして生きてきた元患者たちが「人間回復裁判」に立ち上がった!

● 請求金額については、同じく人生を奪われたと訴えた薬害エイズ訴訟の請求額1億円が基準となった。ただ、誰にでもわかりやすかった薬害エイズの健康被害に比べて、隔離被害は目に見えにくい。国民世論の共感は得られるのか。弁護団が悩んでいるそのとき、竪山は口を開いた。
「弁護士さんたち。1億円で私の人生と代わっていただけますか」弁護士の誰もがその問いに返す言葉をもたなかった。その被害は、狂わされた人生そのものだった。
「1億円で償える被害ではない」。しかしその重みを裁判所に正確に伝えられるのか。それがこの裁判を決する。このとき、弁護団はあらためてその課題を突きつけられたのだった。――(本文より抜粋)


ⒸHansenbyou Ikenkokubaisoshou Bengodan

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目次

プロローグ 見えない壁を越えて
第1章 裁判前夜
第2章 立ち上がる原告
第3章 4人の証人――熊本地裁判決を支えた人たち
第4章 被害の立証
第5章 国側の立証
第6章 東京地裁、岡山地裁でのたたかい
第7章 結審から判決へ
第8章 判決! そして控訴断念を勝ち取る
第9章 たたかいは続く
エピローグ それぞれの「生き直し」

書誌情報

紙版

発売日

2003年05月16日

ISBN

9784062118767

判型

四六

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

384ページ

電子版

発売日

2023年06月30日

JDCN

06A0000000000627385I

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