
貸しはがし資金回収
カシハガシシキンカイシュウ
- 著: 杉田 望

銀行は仕事をしていない!
バブル襲撃にさらされた東京の旧きよき街。銀行本来の責任を問う経済小説の傑作。
いっとき、この街はわいた。地価は目をくほどに跳ねあがった。
銀行は土地を担保に大金を貸し、マンション建設を競わせた。いい思いをしたものもあった。
ところがバブルが弾けて地価が激落した。担保不足に陥るのは当然だ。それが巨額な不良債権と化した。
その不良債権を早く処理せよ! と小泉内閣は銀行の尻をひっぱたいた。
失政だ。政治の方法を誤ったことが、この街の人びとを苦しめている。貸し渋り・貸し剥がしの悲劇だ。
巨額の借金を抱えてマチキンに走り、倒産・夜逃げの悲劇が起こっている。
「銀行がまっとうならな……」
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書誌情報
紙版
発売日
2003年08月21日
ISBN
9784062119290
判型
四六
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
ページ数
322ページ