明治ちぎれ雲

明治ちぎれ雲

メイジチギレグモ

文芸(単行本)

知恵と才覚で牛鍋屋を開き、新しい暮らしを手に入れる女と、
それを支える元士族の男が生きた、動乱の幕末・明治。

「東京城残影」「明治おんな橋」に続く明治3部作の書下ろし時代長編。

――あれよあれよと言おうか、夢のようだと言おうか、人々は、この明治の世を御一新と呼ぶが、よく言ったものだ。龍之介は思う。――誰にも彼にも、なんとも目まぐるしい3年だったが、考えてみれば、3年まえのおれたち夫婦も、みんなといっしょになって右往左往していた口じゃねえか。


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書誌情報

紙版

発売日

2003年09月12日

ISBN

9784062119511

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

198ページ

著者紹介