
ミットフォード家の娘たち
ミットフォードケノムスメタチ
- 著: メアリー.S・ロヴェル ,
- 訳: 粟野 真紀子 ,
- 訳: 大城 光子
英王室、チャーチル、ケネディ家と交わる華麗なる人脈!数多のスキャンダル!不倫、駆け落ち、自殺未遂、投獄……
人気作家、ファシスト党党首夫人、ヒトラーの「恋人」、コミュニストとして……。戦争の世紀を奔放に生き抜いた6人の娘たちの波瀾万丈、ロマンチックノンフィクション!
「はじめに」より抜粋
取材を始めたとき、私が漠然と頭に描いていたイメージは、ふたつの大戦に挟まれた時代に、社交界で繰り広げられたはかなくも華やかな人生の記録、といったものだった。もちろん、ダイアナ、ユニティ、デッカの3人が、後に両極端のイデオロギーを奉じたことは知っていた。幸せだった少女時代は、現実にはあまりにもあっけなく、修復不可能なまでに崩壊し、不和と葛藤にみちた悲劇へと発展していった。姉妹の両親であるデイビッド・フリーマン・ミットフォードと妻のシドニーは、いわゆる良識人だった。普通なら下級貴族として平穏な隠居生活を送るはずだったこの夫婦は、思いがけなくも、やがて国際的なスポットライトを浴びて、ひたすら当惑することになる。すべてはあまりにも非凡な娘たちのせいだった。本書の意図は、姉妹一人ひとりの豊かな人間性を描き出すことである。私は、一家の人間模様を描いて、そこに交錯する愛情や忠誠心、あるいは不信や憎しみ、そして何よりも、あふれるユーモアを浮き彫りにしたいと思っている。一家は不幸のただなかにあっても、決して笑いを忘れなかったのだから。――メアリー・S・ラベル
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目次
第1章 はじまりはビクトリア朝(1894~1904)
第2章 ゆりかごの日々(1904~1915)
第3章 田園の幸福(1915~1922)
第4章 いざ社交界へ(1922~1929)
第5章 思春期の憂鬱(1929~1930)
第6章 舞台が整った(1930~1932)
第7章 危険な関係(1932~1934)
第8章 ユニティと総統(1934~1935)
第9章 極秘結婚(1935~1937)
第10章 駆け落ち(1937)
第11章 不協和音(1937~1938)
第12章 大戦前夜(1938)
第13章 運命の日曜日(1939)
第14章 引き裂かれる家族(1940~1941)
第15章 出会いと別れ(1941~1943)
第16章 戦いの日々(1943~1944)
第17章 女流作家誕生(1944~1947)
第18章 それぞれの結末(1947~1955)
第19章 デッカの帰郷(1955~1958)
第20章 「ホンズ」旋風(1958~1966)
第21章 絆を求めて(1966~1980)
第22章 夕映えの道(1980~2000)
書誌情報
紙版
発売日
2005年03月02日
ISBN
9784062123471
判型
四六
価格
定価:3,080円(本体2,800円)
ページ数
634ページ