朝日新聞訪欧大飛行(下)

朝日新聞訪欧大飛行(下)

アサヒシンブンホウオウダイヒコウセンコノミヤコローマヘ

驚嘆、日本人飛行士の欧州縦断飛行。「空の大航海時代」来たる!!
逼塞(ひっそく)する時代状況の中で、国民の期待を一身に担い、目指すは千古の都ローマ。「訪欧大飛行」の快挙こそが国民を活気づけ、激動の昭和へと向かうエネルギーをもたらした!

「訪欧大飛行」が実行される数年前から、世界は「空の大航海時代」を迎えていた。急速に進歩した飛行機を駆って、欧米先進国から日本への訪問飛行や、世界一周で日本に立ち寄る長距離飛行が盛んとなっていた。日本航空界の有力者たちは、幕末、ペリー米提督を皮切りに西洋の「黒船」が相次いで来航した時代と比べていた。欧米列強が巨大な鋼鉄の蒸気船で次々と日本に押しかけてきたが、鎖国政策で大船建造も許されず、即製で編成された日本海軍は幼稚な次元でしかなかった。そんな中で、「咸臨丸(かんりんまる)」を駆って太平洋の荒波を乗り越えてアメリカに渡った勝海舟らの快挙に、「訪欧大飛行」の事業をなぞらえていたのである。――<「まえがき」より抜粋>


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目次

第7章 朝鮮海峡を越えて満州へ
第8章 シベリア横断大飛行
第9章 ウラルを越えてモスクワへ
第10章 敗戦国ドイツ、航空機王国フランスへ向けて
第11章 千古の都ローマを目指して
第12章 訪欧大飛行の歴史的意味と意義
エピローグ 再びシベリアの空を

書誌情報

紙版

発売日

2004年08月27日

ISBN

9784062124577

判型

四六

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

314ページ

著者紹介