今生のいまが倖せ……

今生のいまが倖せ……

コンジョウノイマガシアワセハハスズキマサジョ

真砂女のすべてを
瀬戸内寂聴

新劇女優の1人娘可久子さんの書いたこの本こそは、真砂女の人間性と芸術の深奥に迫った絶品であろう。

隠しごと 親子にもあり桜餅(88歳)
人を泣かせ己も泣いて 曼珠沙華(92歳)
真砂女

私の今までの人生は、母、鈴木真砂女への片思いだったのかもしれない。小柄で、とても放ってはおけない気持ちを他人に抱かせて、そのくせしんは強く、そんな男たちの思いをバネにふてぶてしく生きた女。そしてそこまでの事情を知らない人からは、恋一筋の人生と憧れられて……。――<本文「母への片思い」より>


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書誌情報

紙版

発売日

2005年02月26日

ISBN

9784062127875

判型

四六

価格

定価:1,980円(本体1,800円)

ページ数

214ページ

著者紹介