
狐寝入夢虜
キツネネイリユメノトリコ
- 著: 十文字 実香

第47回群像新人文学賞受賞作
現代社会に女性として存在することの新しい難しさ。ひとりぼっち――この世界のたった1つの哀しみを、深く潔い語りの力で描く、魅力的な才能の登場!
「狐寝入夢虜」には、深く潔い語りの力があった。この語りの力で、既成の作品の構造が壊れている。そのひとりぼっちの感じに、チャームがある。やっぱり小説はこうでなくちゃ。――加藤典洋
冒頭から言葉のリズムが面白い。言葉が描写の道具に使われてたまるかと初めから張り切っているのだ。現代社会に女性として存在することの新しい難しさを「悩む」という仕草を捨ててリズミカルに探求した作品。――多和田葉子
<選評より>
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書誌情報
紙版
発売日
2005年05月11日
ISBN
9784062128247
判型
四六
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
150ページ
初出
「狐寝入夢虜」『群像』’04年6月号、「水酔日記」書き下ろし