千々にくだけて

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千々にくだけて

チヂニクダケテ

文芸(単行本)

アメリカ人日本文学作家が、9・11体験の核心から現代世界の変容と危機を鮮烈に描きだす「ノンフィクションを超えたフィクション」。
「9・11」に対峙する、新しい文学の誕生!

南の塔が崩壊したあとに、北の塔も、たやすく、流れ落ちた。見ているエドワードの耳に、音が響いた。ちぢにくだけて、broken,broken into thousands of pieces
2001年の夏の終わり、20年来定住している日本から母国アメリカへと旅立った主人公は、同時多発テロ発生により経由地カナダで足留めされる。すべての国境が閉鎖され、アメリカへも日本へも帰ることができない状況の中、砕け散った世界のおぞましくも新しいイメージが襲いかかる……。国境を越えて日本語の可能性を開拓してきた作家が、「9・11」後の世界に提示する傑作小説。

第32回大沸次郎賞受賞


書誌情報

紙版

発売日

2005年04月30日

ISBN

9784062128841

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

174ページ

初出

「千々にくだけて」『群像』’04年9月号、「コネチカット・アベニュー」『群像』’05年4月号、「9・11ノート」『世界』’05年2月号。

著者紹介

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