
夏のピューマ
ナツノピューマ
- 著: 領家 高子

狂おしいほどに獰猛で あやういほどに繊細な 愛という歓びと悲しみ。
偶然に出会った2人は、必然の中に契り、やがて運命に消えてゆく。「偶然と必然」、「運命論」、「いきの構造」、異端の哲学者・九鬼周造の思想を背景に描かれた大人の愛、その哀切。
色香立つ精緻な描写と大胆な展開が織りなす最高の恋愛小説。
画家・仁木妙子は、ある日1通の手紙を受け取る。差出人は、哲学者・九鬼周造の研究者として知られる永沢英之だった。京都に永沢を訪ねた妙子は、その男の中に「封じ込められた野性」を見つけ、その生々しい魅力にひきこまれてゆく――。「邂逅」ともいうべき出逢いは、運命の歯車に導かれ、恍惚の愛の果てへと向かう。美とエロス、いきの姿を描き、究極の愛、そして魂の解放へと迫る最高の恋愛小説。
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書誌情報
紙版
発売日
2005年12月15日
ISBN
9784062131612
判型
四六
価格
定価:1,870円(本体1,700円)
ページ数
246ページ