がん戦記 末期癌になった医師からの「遺言」

がん戦記 末期癌になった医師からの「遺言」

ガンセンキマッキガンニナッタイシカラノユイゴン

「がん難民」をゼロにせよ!
元がん治療医として、患者代表として、「患者の生存権」を求めて医療制度の壁に挑み続ける2000日の全記録!

なぜ、目の前の有効な薬を使えないのか?
なぜ、ベストの治療が受けられないのか?

割れんばかりの拍手。みんなの一体感が熱い塊となったと実感する。壇上にボランティア諸氏も駆け上がり、手をつなぎあって一列に並んだ。この波はやがて全国の癌患者に伝わるだろう。そう確信しながら、佐藤均さんと私も固く手をつないだ。予定の午後5時を大きく超過し、大集会は無事終了した。だが、「これが最後の檜舞台」という思いが、いつの間にかどこかへ消え失せている。(中略)日本人の2人に1人は癌にかかり、3人に1人は癌によって命を失っている。にもかかわらず、進行癌に対する医療は先進諸国に大きく後れをとっている。そして多くの患者は情報から取り残され、さまよっている。初めての癌患者大集会はたしかに成功した。しかし、日本の癌医療の改革という大命題からすれば、ほんのプロローグにすぎないのである。――<本書より>


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書誌情報

紙版

発売日

2005年11月26日

ISBN

9784062131773

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

294ページ

著者紹介