半熟ナース、病棟を行く

半熟ナース、病棟を行く

ハンジュクナースビョウトウヲイク

泣いて笑って感動して…純情熱血ナースの成長物語!
なぜ入院すると同じことを何回も聞かれるのか、採血にうまい・へたはなぜあるのか、本当の病状は誰が知ってる?など、知らなかった内幕に驚きながらも、必死で看護にあたる看護師さんたちの思いやりや、技術を磨こうとする懸命な姿勢に共感いっぱい!!

「おふくろー、おふくろ」と、2人が遺体にすがって泣き出した。寝巻きを整え、「お母さんにお水をふくませてあげてね」と声をかけた。弟は母親をガバッと抱き起こし、「おふくろ、水だよ、水飲めよ」と唇に水の入ったコップを押しあてた。その時、かすかに患者さんの喉元がゴクッとしたように、わたしには見えた。受け持ち医が、患者さんの心臓に、再びステートをあてている。「亡くなったんじゃないの?」「いや、さっき、水を飲んだように見えたんだ」「えっ、わたしもよ」「えっ、ほんとに?僕もだよ。でも、やはり亡くなってるよ」医師との会話は、それだけだった。――<本文より抜粋>


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目次

第1章 やるしかない!無菌操作
第2章 思い込んだら一直線
第3章 油断できないぞアナムネ聴取
第4章 薬売りの少女が行く
第5章 真夏の出来事
第6章 準備万端、ドキドキの救急カート
第7章 エンゼルセットと末期の水
第8章 度胸いっぱつ!翼状針(よくじょうしん)と研修医
第9章 当直室で考える「ナースってなんだ?」
第10章 勤務表は恋してる
第11章 リハビリパパと看護学生
第12章 採血とサクランボ
第13章 半熟ナース版・人工呼吸器の使い方

書誌情報

紙版

発売日

2005年11月12日

ISBN

9784062131827

判型

四六

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

246ページ

初出

『エキスパートナース』(照林社刊)2003年7月~2005年6月号に掲載された「半熟ナースのモノ語り」に加筆、再編集。

著者紹介