
戦闘機屋人生
セントウキヤジンセイモトクウショウガカタルゼロセンカラエフエスエックスマデキュウジュウネン
- 著: 前間 孝則
米国はなぜ戦闘機開発を許さないのか!?
戦前は零戦、紫電改、戦後は防衛庁でT1、T2など数々の名機を開発してきた第一人者が、戦闘機開発の醍醐味と、米国との確執・自立的国防への道筋を語る「遺言の書」!
かねてから注目してきた旧海軍の航空技術士官がいる。戦前・戦後を通じて一貫して花形の戦闘機や練習機の開発審査・設計を担当してきた、この世界の最長老といえる高山捷一である。昭和12年、東大航空学科を卒業して海軍入りした高山が、最初に手がけた仕事は、試作中であった日本を代表する名機・零戦だった。戦後、防衛庁が発足すると、高山ら旧陸海軍の技術士官は同庁に入り、つぎつぎと自主開発プロジェクトを立ち上げた。ところが、彼らが定年を迎えて防衛庁を去ったあとの30年、自主開発された主要機種は2機種しかない。高山らが推し進めてきた戦闘機の自主開発路線は今や危殆に瀕し、日米共同開発の名の下の対米追随路線がそれにとってかわっている。その流れは、MD(ミサイル防衛)への日本の参画によって、さらに加速していくだろう。――<本文より要約>
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目次
第1章 90歳の現役――防衛庁技術系官士の精神的支柱
第2章 東京帝大航空学科「鬼の十二年組」
第3章 零戦、銀河、紫電改を開発した海軍時代
第4章 航空自衛隊の創設
第5章 自主開発路線の推進
第6章 グラマンかロッキードか――主力戦闘機F104の導入
第7章 内局vs.制服組――T1練習機、C1輸送機の開発
第8章 日本航空機産業の未来像
第9章 FSXの敗北とその検証
第10章 アメリカからの自立は可能か
書誌情報
紙版
発売日
2005年12月01日
ISBN
9784062132060
判型
四六
価格
定価:1,980円(本体1,800円)
ページ数
366ページ