
赤い諜報員 ゾルゲ、尾崎秀実、そしてスメドレー
アカイチョウホウインゾルゲオザキホツミソシテスメドレー
- 著: 太田 尚樹
20世紀前半、日本と中国で激動の時代を駆け抜けた男女が命を懸けたものとは? 世界に名を轟かせたスパイ リヒャルト・ゾルゲと、日本のエリート知識人だった尾崎秀実、2人を結びつけたアグネス・スメドレー。主義と理想のために謀略の世界で闘ったこの3人の出会いと別離、そして死までの真相に迫った渾身のドキュメント・ノベル。
20世紀前半、日本と中国で激動の時代を駆け抜けた男女が命を懸けたものとは?
世界に名を轟かせたスパイ リヒャルト・ゾルゲと、日本のエリート知識人だった尾崎秀実、2人を結びつけたアグネス・スメドレー。主義と理想のために謀略の世界で闘ったこの3人の出会いと別離、そして死までの真相に迫った渾身のドキュメント・ノベル。
舞台の時代背景は満州事変、日華事変、太平洋戦争と、日本が歩んだ昭和史そのものだが、その一方で、ヨーロッパを席巻したドイツと、第二次世界大戦に至る道程で繰り広げられた異なる陣営の駆け引きと情報戦は、その総てが日本の運命と交錯する。昭和史は、ゾルゲ国際諜報団抜きでは語れない所以である。もとより本書のテーマは、世界に降り注いだ未曾有の国難を前にして、智の戦士として生きたゾルゲ、尾崎、スメドレーたちが、人間として何を望み、何を悩み、どう行動したかである。だが、その軌跡に見えているのは、ひとつの価値観を追い求めた人間たちの躍動感であり、同時に、幻想のあとに残された虚しさである。彼らは文字通り、命がけで主義、理想のために闘った人間たちだったが、結果としてその中の多くが不慮の死を遂げ、生きながらえた者たちも苦難の道を歩んだ。――<本書あとがきより>
- 前巻
- 次巻
書誌情報
紙版
発売日
2007年11月28日
ISBN
9784062143622
判型
四六
価格
定価:2,200円(本体2,000円)
ページ数
494ページ