
サムライ、バリに殉ず インドネシア独立戦争の英雄になった旧日本兵の記録
サムライバリニジュンズインドネシアドクリツセンソウノエイユウニナッタキュウニホンヘイノキロク
- 著: 坂野 徳隆
「神々の島」バリのジャングルで、たった1人、ゲリラ戦を戦い抜いた日本人がいた。
その名は、平良定三(たいらていぞう)――。
日本=インドネシア国交50周年記念 書き下ろしノンフィクション作品
バリに残った理由は、ほかでもない、多くの戦友がみんな犠牲になって、自分ひとり生きて帰ったら、死んだ戦友にすまないといふ気持ちがありましたからです。こういふ気持ちは、最期まで残って戦地で友と生死を共にした人でなくては、はからないと思います。だから叔父の気持ちは日本の方々に誤解されないようにしたいと思っています。
一、一度も人に降伏した事はない。
二、悪いことをした事もない。
三、居残ったのは、ただ犠牲になった戦友の事を思えばこそ。
以上
平良は一度も降伏したことがない日本兵だった。日本兵がバリで義勇軍に参加し、戦ったことを、平良は生前、「日本人の罪滅ぼし」だ、と私によく語っていた。――<「プロローグ」より>
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書誌情報
紙版
発売日
2008年03月01日
ISBN
9784062145244
判型
四六
価格
定価:2,090円(本体1,900円)
ページ数
278ページ