石を置き、花を添える

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電子あり

石を置き、花を添える

イシヲオキハナヲソエル

文芸(単行本)

ウォーキング途中の道端に置かれた石と、添えられた花。埋められている「なにか」――問いは残されたまま「わたし」の記録は記憶を辿り、老いと死への思索に漂う。清冽なる本格小説集。


ウォーキング途中の道端に置かれた石と、添えられた花。埋められている「なにか」――問いは残されたまま「わたし」の記録は記憶を辿り、老いと死への思索に漂う。
清冽なる本格小説集。

いなくなった人間の生前の姿を見て、懐しんだり偲ぶことを、自分がしないことは分かっていた。ひとりで見てしんみりするのは本意ではなく、何人かで懐しむのは、さらに本意ではなかった。……おそらくわたしは、何事にせよ懐しむことが好きではないのだ。懐しむことは対象の原形を歪め、歪めなければ人は懐しめない、そう考えていたのだと思う。――<本文より>

収録作品
「石を置き、花を添える」
「なんの変哲もない場所にすぎない、タンスの上」
「海近しの眩しい陽射しが」


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目次

石を置き、花を添える
なんの変哲もない場所にすぎない、タンスの上
海近しの眩しい陽射しが

書誌情報

紙版

発売日

2008年08月06日

ISBN

9784062149037

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

ページ数

238ページ

電子版

発売日

2014年04月04日

JDCN

0621490300100011000S

初出

収録作品参照

収録作品

  • 作品名

    石を置き、花を添える

    初出

    『群像』2008年5月号

  • 作品名

    何の変哲もない場所にすぎない、タンスの上

    初出

    『群像』2006年7月号

  • 作品名

    海近しの眩しい陽射しが

    初出

    『群像』2007年5月号

著者紹介

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