
盲導犬サフィー、命の代償
モウドウケンサフィーイノチノダイショウ
- 著: 秋山 みつ子
あなたは知っていますか?
盲導犬が交通事故にあっても、「物」として扱われることを――。
病気で視力を失い、60代半ばで盲導犬サフィーのユーザーとなった熊澤尚さんにとって、
サフィーは自慢のパートナーであり、生きる楽しさを教えてくれる存在だった。
このままずっと幸せな日々が続くと思っていた矢先、悲劇は起きる。
自宅近くの交差点でトラックにはねられ、サフィーはこの世を去ってしまう。熊澤さんは全治2ヵ月の重傷を負ったが、命は取りとめた。
この日から、熊澤さんの人生は一転してしまった。
家族の、つらく悲しい嘘に隠されていた、サフィーの死。
入院先の病室でその真実を知った熊澤さんは、
残されたサフィーの首輪とリードを握り締め、ただ泣き暮らす毎日を送る。
そしてそんな熊澤さんに、さらなるつらい現実が突きつけられる。
それは、「盲導犬は、車いすや杖と同類とみなす」という言葉だった。
はたして盲導犬は、本当に「物」でしかないのか?
この非情な言葉に、サフィーを盲導犬として育てた中部盲導犬協会は、
国内でも類のない、民事訴訟を起こす決意をする。
それは、サフィーの「命の価値」を、
盲導犬の存在価値を、社会に問う戦いだった――。
この世を去ってもなお、人々を不思議な縁で結びつけたサフィーと、
そんなサフィーを心から愛した熊澤さんとの美しい日々を綴る、
愛と勇気の感動ノンフィクション。
プロローグ
第1章 子犬の名は、サフィー
第2章 盲導犬を目指して
第3章 盲導犬サフィーの誕生
第4章 すばらしきパートナー
第5章 別れの朝、悲しみの始まり
第6章 命の価値をめぐる戦い
第7章 サフィーへ贈る歌
エピローグ ~サフィーへの誓い~
- 前巻
- 次巻
目次
プロローグ
第1章 子犬の名は、サフィー
第2章 盲導犬を目指して
第3章 盲導犬サフィーの誕生
第4章 すばらしきパートナー
第5章 別れの朝、悲しみの始まり
第6章 命の価値をめぐる戦い
第7章 サフィーへ贈る歌
エピローグ ~サフィーへの誓い~
書誌情報
紙版
発売日
2009年11月27日
ISBN
9784062157971
判型
四六
価格
定価:1,320円(本体1,200円)
ページ数
170ページ
著者紹介
(あきやま・みつこ) 1973年生まれ、埼玉県出身。 書籍の企画・編集を手がける傍ら、フリーランスのライターとしても活動。 企画・編集を担当した主な作品として、「まさお君がくれたもの」(講談社)、「いじめられっ子のチャンピオンベルト」(内藤大助:著/講談社)、「旅犬だいすけ君が行く! アメリカ横断5000キロ」(講談社)など。