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排出権商人
ハイシュツケンショウニン
- 著: 黒木 亮

空気が大金に化ける。これが「排出権ビジネス」の実態だ!
温室効果ガス削減か、排出権の購入か。
温暖化防止の美名の下で生まれた、まったく新しい国際ビジネス。
利権に群がるしたたかな商人たちの、ターゲットは日本──。
世界11ヵ国に及ぶ徹底した取材で描く、緊迫のリアルフィクション!
排出権(カーボンクレジット)。それは温室効果ガスを「排出する権利」。
京都会議で、実現不可能な排出削減目標を負った日本は、
莫大な金額で外国から「排出権」を買わなくてはならない。
国民負担は、5年間で1兆円──。
新日本エンジニアリングの松川冴子は、
地球環境室長として排出権ビジネスの開拓を命じられる。
巨大排出権市場・中国を奔走する冴子が、見たものはなにか。
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書誌情報
紙版
発売日
2009年11月14日
ISBN
9784062159173
判型
四六変型
価格
定価:1,870円(本体1,700円)
ページ数
434ページ
初出
『週刊金融財政事情』2008年11月24日号~2009年11月2日号
著者紹介
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。銀行、証券会社、総合商社勤務を経て作家。2000年、国際協調融資を描いた『トップ・レフト』でデビュー。他に『アジアの隼』『青い蜃気楼:小説エンロン』『シルクロードの滑走路』『巨大投資銀行』『カラ売り屋』『リストラ屋』『エネルギー』『貸し込み』など。中学時代から長距離ランナーとして活躍し、大学時代は箱根駅伝に2度出場、20キロメートルで道路北海道記録を塗り替えた。その体験は自伝的長編『冬の喝采』にほぼノンフィクションの形で綴られている。英国在住。