ブレイズメス１９９０

大学病院にまた革命児が！
外科研修医世良の任務はモナコから天才外科医天城を連れ帰ること。東城大病院は大荒れとなり日本初の公開手術の結果は！？

会議室がふたたび喧しくなる。患者に賭けをさせるなんて、とか、財産の半分を取り上げるなんて許せない、という抗議が口々になされる中、天城は平然と話を続けた。「目的は、患者からカネをむしりとることにはありません。ルーレットに勝つかどうかで、患者の天運を量るのです。私は患者の財産の半分を頂戴するが、それはすべて天に預けてある。私個人は治療費を一切受け取らず、グラン・カジノで基金として運用しているんです」――＜本文より＞

目次

1章　コート・ダジュール
2章　モンテカルロ・エトワール
3章　ネージュ・ノワール
4章　アメジスト・ナイト
5章　セイント・スクルージ
6章　ブロンズ・マリーシア
7章　オペレーション・サーカス
8章　スリジエ・ハートセンター

書誌情報

紙版

• 発売日: 2010年07月16日
• ISBN: 9784062163132
• 判型: 四六
• 価格: 定価：1,760円（本体1,600円）
• ページ数: 346ページ

初出

『小説現代』２００９年９月号～２０１０年４月号

著者紹介

著： 海堂　尊（カイドウ　タケル）