『純粋理性批判』を噛み砕く

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『純粋理性批判』を噛み砕く

ジュンスイリセイヒハンヲカミクダク

文芸(単行本)

これぞ哲学の魅力。カントの「わからなさ」がわかる!
殺人級に難解な「アンチノミー論」を徹底解読。「わからなさ」の代名詞、カントの思索に体当たりする“実践”哲学の書!

哲学書に関しては、語学と似ていて、それにどれほどの時間と労力をかけたかが決め手と言っていいでしょう。たとえその哲学書が現代の潮流に乗っていなくても、掛け値なしの古典(『純粋理性批判』はその典型)であれば、いかに時間と労力を懸けても無駄なことはない。真剣に格闘した経験はあなたの身体の中に沈殿して、次に読む本の糧になる。ずっと理解が易しくなるはずです。……40年以上もカントに付き合っている私は、やはりカントを愛しているのだと思います。……物事の本質を見抜く洞察力や議論の厳密さ・周到さ・徹底さに驚愕し、掛け値なしに偉大だと確信しながら、いたるところに見られるその思い込みや思い違いもなかなか人間味があって「かわいい!」とほくそえみながら、愛しているのです。――<本文「易しくて難しいカント」より>


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書誌情報

紙版

発売日

2010年08月05日

ISBN

9784062163637

判型

四六

価格

定価:2,530円(本体2,300円)

ページ数

352ページ

初出

『群像』2008年4月号~2009年8月号

著者紹介