
捕手目線のリーダー論 ~六つの要~
ホシュメセンノリーダーロンムッツノカナメ
- 著: 矢野 燿大
暗黒時代と呼ばれ最低のチーム状態だったタイガースが見事に再生し、黄金期に捕手という現場のリーダーとして活躍した矢野燿大氏。野村・星野・岡田監督ら球界屈指の名将と呼ばれる指導者のもと、セ界を代表する捕手に成長し、捕手の立場からチーム・マネジメント能力を磨いてきた。そこには、不遇の時代を経験し栄光を勝ち得た著者だからこそ、重要視する価値感がある。初めて告白するエピソードとともに、チーム再生の道を語る。
暗黒時代と呼ばれ最低のチーム状態だった阪神タイガースが見事に再生し、
黄金期に捕手という現場のリーダーとして活躍した矢野燿大氏。
野村・星野・岡田監督ら球界屈指の名将と呼ばれる指導者のもと、
セ界を代表する捕手に成長し、同時に捕手の立場からチーム・マネジメント能力を
磨いてきた。そこには、不遇の時代を経験し栄光を勝ち得た著者だからこそ、
重要視する価値感がある。六つのキーワード「闘争心」「決断力」「責任感」
「求心力」「反骨心」「奉仕力」を元に、強い組織を作るためには、
指導者やリーダーに何が求められるのか、初めて紹介するエピソードとともに
掘り下げる。また今シーズン、そして近未来の阪神の戦い方を提言し、
阪神ファンが感じているモヤモヤした不安感の正体について語る。
- 前巻
- 次巻
目次
■第1章 闘争心――チーム内の競争が、メンバーの闘争心を鼓舞する
●2011年の春季キャンプ 外から阪神を見て改めて感じたこと
●レギュラーは“奪い取るもの” 強いチームは、そこが徹底している
●若手の時代に“猛練習”することは長く選手でいるための必要条件である
●リーダーから「勝ちたい気持ち」が伝わってくればチームは盛り上がる
●2012年の阪神のチームスローガン「Go for the Top 熱くなれ!!」
■第2章 決断力――拠り所のない決断をする捕手はありえない
●捕手の決断、ひとつひとつには明確に説明できる根拠がなければならない
●決断に迷いがあるときは とことんまでそれを取り除く
●万全の準備だけが臨機応変な決断に実効力を与えてくれる
●短期決戦を勝つための「決断力」を考える
■第3章 責任感――公式戦の中で『野球を楽しい』と純粋に思えたことはない
●プロだからこそ野球を純粋に楽しめない 勝った試合の後ほど眠れなかった
●「最悪の事態」になる前に手を打つのが捕手の責任
●今ある戦力で戦うのが チームのリーダーとしての責任
第4章 求心力――「この人についていきたい」と思えるリーダーに共通する力
●信頼は言葉で生まれるものではない 相手との長い歴史の中で残っていくもの
●オンとオフの切り替えのうまさも指導者の大きな魅力につながる
●誰でもミスしたら反省するもの 頭ごなしに責めるのは逆効果
■第5章 反骨心――人が成長するのは“悪いとき”と決まっている
●エリート街道を歩いていなかったからこそ今の自分がある
●素質があり、若いときに「それなりにやれている」素質のある選手のほうが気付くのが遅い
●自分がいかに恵まれているか知れば 恥ずかしくて折れてなどいられないはず
第6章 奉仕力――チームの「女房役」であり続けること
●あえて嫌われ者になることをいとわない―選手のための奉仕心
●捕手は投手の女房役 監督はチームの女房役―チームのための奉仕心
●「ファンのために」の気持ちを強く持つ――ファンのための「奉仕心」
書誌情報
紙版
発売日
2012年03月31日
ISBN
9784062169189
判型
四六
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
224ページ
著者紹介
プロ野球解説者(ABC放送)、野球評論家(スポーツニッポン新聞社)。元阪神タイガース。 1968年大阪府生まれ。大阪市立桜宮高校から東北福祉大学を経て、1990年ドラフト2位で中日ドラゴンズ入団。 1997年オフにトレードで阪神に移籍。強打堅守の捕手として、2003、2005年のリーグ優勝に貢献。 球界を代表する捕手となる。ベストナイン3回(2003、2005、2006年)、 ゴールデングラブ賞2回(2003、2005年)。 通算成績は1669試合出場、打率.2274、112本塁打、570打点、1347安打。2010年限りで現役を引退。