箱根駅伝に賭けた夢 「消えたオリンピック走者」金栗四三がおこした奇跡

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箱根駅伝に賭けた夢 「消えたオリンピック走者」金栗四三がおこした奇跡

ハコネエキデンニカケタユメキエタオリンピックソウシャカナクリシソウガオコシタキセキ

挫折を味わった者だけが、人生の勝者になれる――明治45年、日本が初めて参加したストックホルム・オリンピックで味わった屈辱の途中棄権。しかし、逆境をバネに後進の育成に努めた金栗は、箱根駅伝のほか、福岡国際マラソンを創設し、自らも54年8ヵ月余の歳月をかけて、ついにマラソンのゴールラインに辿り着いた。


正月の風物詩として、数多くのスポーツファンを魅了する「箱根駅伝」(東京箱根間往復大学駅伝競走)。
日本国民が熱狂する駅伝競走を生み出したのは、「マラソンの父」と呼ばれた金栗四三だった。箱根駅伝の最優秀選手賞は「金栗杯」と称され、今もその名を大会に留める。
「世界に通用するランナーを育成したい」と強く願った金栗は、なぜ「箱根駅伝」を創設したのか。
それは日本が初めて参加した1912年のストックホルム五輪に遡る。金栗は講道館の創設者、嘉納治五郎の指名で、日本からただ一人のマラソンランナーとして大会にエントリーしたが、猛暑により途中リタイア。ストックホルムでは「消えた日本人ランナー」として注目を集めるが、金栗は失意のうちに帰国する。
その悔しさをバネに金栗は、後進の育成にあたり、「箱根駅伝」や日本初のフルマラソン「福岡国際マラソン」などを創設。日本近代スポーツの基礎を築いたのだった。
ストックホルムでの取材も行い、金栗の生涯と日本のスポーツ史を活写する。2012年というストックホルム五輪から100年となる節目の年に発表される本格評伝!


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目次

第一章 100年の時を超えて
第二章 オリンピックまでの道程
第三章 灼熱のストックホルム
第四章 力尽きるまで
第五章 その後の金栗四三
第六章 箱根駅伝を創った男
第七章 幻の東京オリンピック
第八章 ペトレ家の人々
第九章 人生という名のマラソン
第十章 勝者の行く末

書誌情報

紙版

発売日

2011年12月09日

ISBN

9784062173896

判型

四六

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

226ページ

電子版

発売日

2013年11月29日

JDCN

0621738900100011000E

著者紹介

著: 佐山 和夫(サヤマ カズオ)

1936年(昭和11年)、和歌山県生まれ。慶應義塾大学文学部英文科卒業。『史上最高の投手はだれか』(潮出版社)で第3回潮ノンフィクション賞、『野球とクジラ~カートライト・万次郎・ベースボール』(河出書房新社)で第4回ミズノスポーツライター賞受賞。他にも『我が名はケンドリック』(講談社)、『野球とアンパン』(講談社現代新書)、『ベースボールと日本野球』(中公新書)をはじめ、多数の著書がある。近著に『野球とニューヨーク――黒い球運を生んだ移民都市』(中央公論新社)、『野球道』(桑田真澄との共著、ちくま新書)。

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