カフェ・デ・キリコ

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カフェ・デ・キリコ

カフェデキリコ

人生の三つの試練。それは、愛すること、忘れること、そして許すこと――。
中学3年生の霧子は、イタリア人の父と日本人の母を持ち、日本に暮らしている。イタリアに住む父の家族には会ったことがない。
父が交通事故死し、イタリアの祖父も亡くなり、遺産はただひとりの孫である霧子へ相続されることに。夫の面影を追う母と、ある理由から母を許せないでいる霧子は、それぞれの思いを抱えたまま、イタリアはミラノへの移住を決意し、祖父の経営していたギャラリー・カフェを継ぐ。
隣家に住む血のつながらない兄弟ダヴィデとアンドレア、いじわるなクラスメイト、そしてカフェに毎日のように来る老人。さまざまな人との交流のなかで、異国暮らしの厳しさと、思いがけない優しさに触れ、霧子は人生の三つの試練を知る。
祖父と母の根深い確執、そして母を許せないでいた霧子の思いは、最後明かされる衝撃の事実に、揺れ動く。
イタリア在住の著者が描く、家族の許しと絆の物語!


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目次

目次より
第一章 ミラノ、チョバッソ通り
第二章 ダヴィデ
第三章 メニュー
第四章 バジリコ家の事情
第五章 ケーキのネーミング
第六章 ついに開店
第七章 常連さんたち
第八章 兄弟
第九章 いよいよ登校だけど……
第十章 編入したはいいけれど……
第十一章 あの人は、だれ?
第十二章 家族なんて
第十三章 事実

書誌情報

紙版

発売日

2013年04月26日

ISBN

9784062182164

判型

四六

価格

定価:1,430円(本体1,300円)

ページ数

218ページ

著者紹介

著: 佐藤 まどか(サトウ マドカ)

1964年生まれ。東京都出身。1987年にイタリアへ渡り、ミラノのDomus Academyを卒業。デザイン関係の専門誌のライターを長年した後、児童文学の執筆を始める。現在はイタリア中部のトスカーナ州在住。2006年『水色の足ひれ』で第22回ニッサン童話と絵本のグランプリの童話大賞を受賞。他の作品に『てっこう丸はだれでしょう?』「ルンピ・ルンピ」シリーズ、「マジック・アウト」シリーズなどがある。