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ヒッグス 宇宙の最果ての粒子
ヒッグスウチュウノサイハテノリュウシ
ヒッグス粒子、それは
宇宙・生命の存在の謎を解き明かす
「巨大なパズル」の最後の1ピース
「フィナンャル・タイムズ ベストブックス2012」にも輝いた
世界でもっとも広く読まれる「ヒッグス粒子」の科学書
2012年7月に、ついに発見されたヒッグス粒子。「質量の起源」と
呼ばれるのはなぜか、対称性を自発的に破るとはどういうことか、
1周27キロメートルもある巨大な加速器を使って、史上最高のエネ
ルギーで粒子を繰り返し衝突させる必要があるのはなぜかなど、本
書ではヒッグス粒子の物理について、その実験と理論の両面を平易
な言葉で詳しく解説する。
「ヒッグスは、われわれの日常世界を構成している普通の物質が非常に深いレベルでどのように振る舞うかを明らかにするというパズルの、最後のピースなのだ。」
「標準模型が記述する複雑で多様な粒子は、もしヒッグスがなければ、互いにほとんど同じに見える特徴のない粒子に集まりに過ぎなかった。特に、すべてのフェルミオンは質量ゼロになっていただろう。その結果、原子は生まれず、化学反応もなく、われわれが知っているような生命もなかった。ヒッグス粒子は本当の意味で、宇宙に生命を吹き込んでいるのである。神の粒子などという大それた呼称に値する粒子があるとすれば、それはヒッグス以外にはありえない。」(本書より)
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- 次巻
目次
エピローグ
第1章 素粒子を探求する理由
第2章 敬神に次ぐ
第3章 原子と素粒子
第4章 加速器の発展
第5章 史上最大の装置
第6章 粒子をぶつけて何が分かるか?
第7章 波の中の粒子
第8章 壊れた鏡に映してみた世界
第9章 割れんばかりの拍手と喝采
第10章 世界を駆け巡る
第11章 ノーベル賞の夢
第12章 この地平線を越えて
第13章 守る価値のある社会を作る
付録1 質量とスピン
付録2 標準模型の粒子
付録3 粒子とその相互作用
書誌情報
紙版
発売日
2013年10月02日
ISBN
9784062186070
判型
四六
価格
定価:3,080円(本体2,800円)
ページ数
378ページ
著者紹介
ショーン・キャロル(Sean Carroll) カリフォルニア工科大学の理論物理学者。専門は宇宙論。主なテーマは、暗黒物質、暗黒エネルギー、修正重力理論、位相欠陥、余剰次元、対称性の破れなど。科学の内容を一般の人に分かりやすく伝えることのできる希有な才能を持つ物理学者の一人としても知られ、物理学者によって書かれている世界で最も人気があるブログCosmic Varianceの共同執筆者の一人でもある。前著として、時間の矢について解説した『無限の過去から現在:時間の究極理論の探求』(From Eternity to Here: The Quest for the Ultimate Theory of Time、未訳)がある。
谷本真幸(たにもと まさゆき) 1969年生まれ。東京工業大学理学部卒業、同大学院修了。理学博士。翻訳家。