
歴史の温もり 安岡章太郎歴史文集
レキシノヌクモリヤスオカショウタロウレキシブンシュウ
- 著: 安岡 章太郎
明治維新から現代まで、日本人の心層に脈々と流れ続ける普遍的なものを見続けた時代と人間を描く歴史エッセイ集。
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書誌情報
紙版
発売日
2013年12月20日
ISBN
9784062186421
判型
A5変型
価格
定価:2,640円(本体2,400円)
ページ数
386ページ
初出
収録作品参照
収録作品
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作品名初出
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作品名
歴史小説について
初出
『読売新聞』1974年5月9日夕刊。「でこぼこの名月」(世界文化社)所収。
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作品名
島崎藤村と『夜明け前』
初出
「昭和文学全集」第2巻解説(1988年1月、小学館)。「歴史への感情旅行」(新潮社)所収。
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作品名
歴史について
初出
『文藝春秋』1978年1月号。「風のすがた」(世界文化社)所収。
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作品名
愛郷心について
初出
『毎日新聞』1981年1月1日。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
街道の温もり
初出
『新潮』1981年7月号。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
思想は土地に着く
初出
『高知新聞』1982年12月27日夕刊。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
明治維新と私
初出
「シンポジウム 幕末維新と山陽道〈上〉」(1984年5月、山陽新聞社。1983年7月10日の講談録)。「観自在」(世界文化社)所収。
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作品名
歴史の惨酷さ
初出
「映画『山猫』パンフレット」1981年12月5日。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
歴史の手触り
初出
『文藝春秋』1981年1月号。「風のすがた」(世界文化社)所収。
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作品名
民権と風土と人間と
初出
『無限大』1981年9月~12月号。「歴史への感情旅行」(新潮社)所収。
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作品名
忘れっぽさについて
初出
『高知新聞』1982年9月27日夕刊。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
ふるさとということ
初出
『ミセス』1981年6月号。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
呼び声
初出
『作品』1981年1月号。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
麓さんのこと
初出
『すばる』1981年2月号。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
名分の改革
初出
『無限大』1982年7月~9月号。「歳々年々」(講談社)所収。
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作品名
「のらくろ」と共に
初出
『文藝春秋』1972年7月号。「自叙伝旅行」(文藝春秋)所収。
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作品名
小愛国者の期待と失望
初出
『文藝春秋』1972年9月号。「自叙伝旅行」(文藝春秋)所収。
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作品名
九段 靖国神社
初出
『ミセス』1984年6月号。「僕の東京地図」(文化出版局)所収。
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作品名
戦争と読書
初出
「読書と私」(1980年5月、文春文庫)。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
漫画と歌と兵隊と
初出
「戦争文学全集別巻」解説(1972年6月、毎日新聞社)。「観自在」(世界文化社)所収。
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作品名
学生“特権”の喪失
初出
『週刊朝日』1975年1月17日号。「歳々年々」(講談社)所収。
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作品名
イヤな故郷
初出
山本七平「私の中の日本軍(下)」解説(1983年5月、文春文庫)。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
弱者の偏見―S上等兵の記憶
初出
『季刊三千里』1975年2月号。「歳々年々」(講談社)所収。
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作品名
原爆記
初出
小野山博子「原爆記」跋(1981年8月、女人随筆社)。「街道の温もり」(講談社)所収。
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作品名
視点の効果
初出
『文學界』1992年2月号。「観自在」(世界文化社)所収。
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作品名
隅田川今昔
初出
『FRONT』1988年12月号。「観自在」(世界文化社)所収。
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作品名
「ヘ・コシロ」のこと
初出
『週刊小説』1972年2月28日号。「安岡章太郎随筆集7」(岩波書店)所収。
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作品名
コブの記憶
初出
『新評』1967年11月臨時増刊号。「安岡章太郎随筆集7」(岩波書店)所収。
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作品名
四十五年前の八月十五日
初出
『朝日新聞』1990年8月15日。「歴史への感情旅行」(新潮社)所収。
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作品名
白い脚の記憶―折り畳み式舟艇と慰安婦
初出
『朝日新聞』1992年2月12日夕刊。「歴史への感情旅行」(新潮社)所収。
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作品名
「愛国心」について
初出
『潮』1964年8月号。「安岡章太郎随筆集5」(岩波書店)所収。
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作品名
『梨の花』―記憶の作用
初出
『中央公論文芸特集』1991年春季号。「歴史への感情旅行」(新潮社)所収。
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作品名
“戦後”は終わったが・・・・・・
初出
「木村伊兵衛写真全集 昭和時代」第3巻解説(1984年7月、筑摩書房)。「観自在」(世界文化社)所収。
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作品名
途上大国のハシカ、オリンピック
初出
『週刊読売』1964年10月11日号。「安岡章太郎随筆集5」(岩波書店)所収。
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作品名
雲の中の革命劇
初出
『週刊朝日』1968年12月6日号。「安岡章太郎随筆集5」(岩波書店)所収。
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作品名
「昭和」はいつも新しかった
初出
『文藝春秋』1989年3月号(著者談)。「慈雨」(世界文化社)所収。
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作品名
昭和が終わってこの一年
初出
『中日新聞』1990年1月27日夕刊。「慈雨」(世界文化社)所収。
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作品名
『僕の昭和史』後書
初出
『IN★POCKET』1991年7月号。「歴史への感情旅行」(新潮社)所収。
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作品名
終末の前後
初出
『サライ』2000年1月1日号。「慈雨」(世界文化社)所収。
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作品名
世界史としてのアジア史
初出
『朝日ジャーナル』1976年10月8日号。「観自在」(世界文化社)所収。
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作品名
古き良き二十世紀
初出
『文藝春秋』2000年2月15日臨時増刊号。「慈雨」(世界文化社)所収。
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作品名
不連続の連続
初出
「死との対面」(1998年3月、光文社)所収。
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作品名
私の中の歴史
初出
「安岡章太郎対談集2 歴史と風土」後書(1988年2月、読売新聞社)。「安岡章太郎随筆集7」(岩波書店)所収。
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作品名
終末の言葉
初出
『朝日新聞』1986年8月6日夕刊。「歳々年々」(講談社)所収。
著者紹介
1920年生まれ、2013年没。日本芸術院会員。高知県出身、昭和28年「悪い仲間」「陰気な愉しみ」で芥川賞受賞。また、「海辺の光景」「僕の昭和史」で野間文芸賞を二度受賞している。遠藤周作、小島信夫、吉行淳之介、庄野潤三などと「第三の新人」呼ばれ、戦後の小説家を代表するひとりでもある。初期の作品は、「落第生、不良」のイメージで語られることが多いが、後年は日本の近代への深い研究と考察を持って、自身の先祖が関わった幕末、明治維新を扱った代表作『流離譚』、また、中里介山の『大菩薩峠』を読み込むことによる『果てもない道中記』があり近代黎明期の日本人のあり方を次々と作品化していく。パリ万博に参加した日本のサーカス団を題材にする『世紀末大サーカス』などの長篇エッセイもあり、また、自身の体験を綴ることによって「昭和」の意味を明らかにした『僕の昭和史』のように一貫して独自の歴史意識を持ちつづけた。井伏鱒二氏、小林秀雄氏などとも交流があり、豊かな文学性の上に立った、対談の名手でもあった。