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ラ・プッツン・エル 6階の引きこもり姫
ラプッツンエルロッカイノヒキコモリヒメ
- 著: 名木田 恵子
自らを童話の「ラプンツェル」になぞらえて「ラ・プッツン・エル」と呼ぶ少女・中学二年生の少女・高倉涼は『魔王』と呼ぶ父親と闘ったあと、両親、弟と離れ、マンション6階に引きこもってひとりで暮らしている。双眼鏡で外をながめるようになった涼は、ある日、マンションの前を通って通学する少年を見つけ、「ジャク」と名付けて、見守るようになったが……。
「むかしむかし、あるところに、たいへん狂暴なお姫さまがおりました。プッツンしてキレると手がつけられなくなるので『ラ・プッツン・エル』と呼ばれていました。……」
自らを童話の「ラプンツェル」になぞらえて「ラ・プッツン・エル」と呼ぶ中学一年生の少女・高倉涼は、『魔王』と呼ぶ父親と激しく戦ったあと、両親、弟と離れ、マンション6階の部屋から一歩も外に出ずに、ひとりで暮らしている。童話のように自らの境遇と思いを語る「ラ・プッツン・エル」が、暴れたのには理由があった――。
双眼鏡を見つけ、外をながめるようになった涼は、ある日、マンションの前を通って通学する少年に目をとめ、ひそかに「ジャク」と名付けて、見守るようになった。少年は、涼と同じ中学二年生、世界が汚いものであふれていると感じ、学校へ行くのもつらい日々を送っていた。
あるできごとがきっかけとなり、少年は無人であるはずのマンション6階に、何者かが住んでいることをつきとめるが……。
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書誌情報
紙版
発売日
2013年11月22日
ISBN
9784062187039
判型
四六
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
210ページ
初出
『児童文芸』2012年2・3月号から2012年12月・2013年1月号に連載された「ラ・プッツン・エル」に加筆、修正を加えたもの。
著者紹介
名木田恵子(作家) 東京都生まれ。文化学院卒業後、作家としてデビュー。詩、ジュニア小説、児童読み物、絵本の文章、エッセイなど、幅広く執筆。また、水木杏子のペンネームで漫画の原作を数多く手がけた。 『レネット 金色の林檎』(金の星社/2012年講談社文庫にも収録)で2007年度児童文芸家協会賞受賞。 主な作品に、『百の月~ムーンライト・エクスプレス』、『バースディクラブ(全6巻)』、『air―だれも知らない5日間―』『レネット 金色の林檎』(以上、青い鳥文庫)、「ふーことユーレイ」シリーズ(ポプラ社)、『赤い実はじけた』(PHP研究所)、「バレリーナ事件簿」シリーズ(フォア文庫・岩崎書店)など。