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小選挙区制は日本を滅ぼす─「失われた二十年」の政治抗争
ショウセンキョクセイハニッポンヲホロボス
- 著: 浅川 博忠
一票の格差も大事ですが、現行の小選挙区比例代表並立制度について、あらためて歴史的に(それも人物本位で生臭く、物語風に)ふりかえっておくことは重要でしょう。少なくとも新憲法制定における「押し付け論」とそれへの反論くらいには現行選挙制度成立の経緯を常識として押さえておきたいものです。政治ジャーナリスト生活40年余、永田町の裏表をつぶさに見てきた著者の体験的選挙論。すべては竹下と小沢の暗闘から始まった!
小選挙区比例代表並立制の導入から20年近くが経ちました。「あれは誤りだった」とする声が大きくなってきたの一方で、あいかわらず「これは過渡期、産みの苦しみであって小選挙区制度自体はまちがっていない」との開き直りとも見えかねない意見もあります。河野洋平・太郎父子などはいまやまったく正反対の意見をもっています。
いまの選挙制度は、どのように評価するにせよ自民党の分裂、もっといえば竹下登と小沢一郎の暗闘の産物である(産物にすぎない)ことを否定することはできません。また、この制度の最大の受益者は当時「導入絶対反対」だった小泉純一郎であり、その後の政治家の変質を決定づけたことも明らかです。
一票の格差も大事ですが、現行制度についてあらためて歴史的に(それも人物本位で生臭く、物語風に)ふりかえっておくことは重要だと考えます。少なくとも新憲法制定における「押し付け論」とそれへの反論くらいには成立の経緯を常識として押さえておきたいものです。政治ジャーナリスト生活40年余、永田町の裏表をつぶさに見てきた著者の体験に根ざした選挙論です。
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書誌情報
紙版
発売日
2014年03月04日
ISBN
9784062188517
判型
四六
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
226ページ
著者紹介
浅川博忠(あさかわ・ひろただ) 1942年東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。(社)時事問題研究所常務理事などを経て、政治評論家に。東北福祉大学客員教授。 著書に『小説 角栄学校』『小説 角福戦争』『小説 池田学校』『人間 小泉純一郎』『小泉純一郎とは何者だったのか』『自民党・ナンバー2の研究』『平成永田町劇場』『戦後政財界三国志』『「新党」盛衰記』『自民党幹事長』『政権交代狂騒曲』(以上、講談社文庫)、『小沢一郎独走す』(東洋経済新報社)など多数。