時穴みみか

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時穴みみか

トキアナミミカ

文芸(単行本)

小学六年生の美々加は、バツイチ独身のママ・菜摘と二人暮らし。大好きなママに熊田剛という恋人ができてから、美々加は道草をして、わざと帰りを遅らせるようになった。十二歳の誕生日まであと5日という放課後、黒猫のあとをつけ、巨木の根元の空洞をくぐり抜けた美々加は、知らない家で目を覚ました。くみ取りトイレとダイアル式電話。見知らぬ家族に「さら」と呼ばれ、パニックになる美々加だったが……。


小学六年生の美々加は、バツイチ独身のママ・菜摘と二人暮らし。最近は保健室の神田先生に宝塚のレビューの動画を見せてもらうのが楽しみだ。大好きなママに熊田剛という恋人ができてから、美々加は道草をして、わざと帰りを遅らせるようになった。十二歳の誕生日まであと5日という放課後、黒猫のあとをつけ、巨木の根元の空洞をくぐり抜けた美々加は、知らない家で目を覚ました。くみ取りトイレとダイアル式電話。見知らぬ家族に「さら」と呼ばれ、パニックになる美々加。わたしは「さら」じゃなくて「みみか」。いったいここはどこ? この人たちは誰?


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目次

0 プロローグ
第一章 みみかの時間
第二章 昭和の教室
第三章 さらみみ会
第四章 十二月の客
第五章 みみかの見たもの
第六章 生まれる日

書誌情報

紙版

発売日

2015年02月27日

ISBN

9784062193252

判型

四六変型

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

354ページ

初出

「群像」2013年10月号~2014年9月号。単行本化にあたり、加筆・修正のうえ、ルビを加えました。

著者紹介

著: 藤野 千夜(フジノ チヤ)

1962年、福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒業。95年、「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年、「夏の約束」で第122回芥川賞受賞。その他の著書に『ルート225』『ベジタブルハイツ物語』『主婦と恋愛』『中等部超能力戦争』『さやかの季節』『願い』『ネバーランド』『君がいた日々』などがある。