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七世竹本住大夫 私が歩んだ90年
シチセイタケモトスミタユウワタシガアユンダキュウジュウネン
文楽最後の名人が90年の人生すべてを語る。昭和初期のモダン都市文化の精髄を一身に浴びて育った少年時代。中国への出征と帰国。念願の文楽入りを果たすも社会主義運動のあおりを受けて文楽界は二団体に分裂。「どさ回り」の苦難の日々の中での猛稽古。 自他共に認める不器用人間が、努力努力で遅咲きの栄光を極めるも、大阪市の補助金打ち切り問題をめぐる過労から病に倒れ、引退を決心。抜群の記憶力で語る昭和史の貴重な記録
文楽最後の名人が90年の人生すべてを語る!!
当時日本最大の都市だった大阪市のど真ん中、北新地で生まれ、文楽、歌舞伎、落語はもちろんのこと、映画、宝塚、甲子園の野球など、昭和初期のモダン都市文化の精髄を一身に浴びて育った少年時代。
中国への一兵卒としての出征と帰国。念願の文楽入りを果たすも、折からの社会主義運動のあおりを受けて文楽界は二団体に分裂。「どさ回り」の苦難の日々の中での猛稽古。初のアメリカ公演(1962年)の珍道中。
自他共に認める不器用人間が、努力努力で遅咲きの栄光を極めるも、大阪市の補助金打ち切り問題をめぐる過労から病に倒れ、引退を決心するまで。
いにしえの名優、名人たちの思い出から、昭和初期の都市生活のようす、中国での軍隊生活、「どさ回り」での様々な人びととの交流など、抜群の記憶力で物語る貴重な昭和史の記録。
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目次
七世竹本住大夫略年譜
はじめに(福田逸)
第一章 幼少年時代(誕生から小学校卒業まで)
第二章 青春時代(中学入学から敗戦まで)
第三章 修業の時代(豊竹古住大夫時代)
第四章 円熟の時代(竹本文字大夫襲名から現在まで)
あとがきに代えて(高遠弘美)
書誌情報
紙版
発売日
2015年11月28日
ISBN
9784062197731
判型
四六
価格
定価:2,420円(本体2,200円)
ページ数
290ページ
電子版
発売日
2015年12月25日
JDCN
0621977300100011000Y
著者紹介
七世竹本住大夫(しちせい・たけもと・すみたゆう):文楽太夫 1924(大正13)年10月28日、大阪市北区北新地生まれ。1944(昭和19)年9月大阪専門学校(現近畿大学)卒業。1946(昭和21)年4月、二世豊竹古靫大夫に入門。1960(昭和35)年1月、九世竹本文字大夫を襲名、1985(昭和60)年、七世竹本住大夫を襲名。1989(平成元)年5月、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。2002(平成14)年12月、日本藝術院会員に任命される。2005(平成17)年、文化功労者として顕彰される。2014(平成26)年11月、文化勲章を受章。 代表作に、『伊賀越道中双六』 沼津の段、『仮名手本忠臣蔵』 山科閑居の段、『菅原伝授手習鑑』 寺子屋の段、『摂州合邦辻』 合邦住家の段、『義経千本桜』 すしやの段などがある。
その他: 高遠 弘美(タカトオ ヒロミ)
その他: 福田 逸(フクダ ハヤル)