踊り子と将棋指し

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電子あり

踊り子と将棋指し

オドリコトショウギサシ

文芸(単行本)

ある朝、横須賀の公園で目覚めた男は、呑み過ぎたせいか自分の名前すら思い出せない。聖良という女性が現れ、男は「三ちゃん」と呼ばれる。三ちゃんがどうやらアルコール依存症らしいとわかり、聖良の部屋に住まわせてもらうことに。聖良の本名は依子で、現役のストリッパー。しばらくして依子に大阪での仕事が入り、三ちゃんも同行。無難にマネージャー役をこなしていたが、大金が動く将棋の真剣勝負に巻き込まれてしまい……。


ある朝、横須賀のペリー公園で寝ていたところを小犬に起こされた男は、呑み過ぎたせいか、自分の名前すら思い出せない。すぐに犬の飼い主の聖良という女性が現れ、男は「三ちゃん」と呼ばれる。前の晩にいっしょに呑んでいたようだ。三ちゃんがどうやらアルコール依存症らしいとわかり、聖良は同情してマンションの自分の部屋に住まわせてくれるという。依存症の男はインポで安全だからと。聖良の本名は依子といって、現役のストリッパー。「そろそろ干支が回る」とか。二人と一匹のおかしな共同生活がはじまり、三ちゃんは横須賀で主夫を務める。しばらくして、依子に大阪・天満劇場での仕事が入る。三ちゃんも同行することになり、ヒモではまずいので、マネージャー・小田三郎と名乗ることにする。ストリップの踊り子と、「依存症でインポの役立たず」の三ちゃんが、小犬を連れて大阪の旅巡業へ。天満で無難にマネージャー役をこなしていた三ちゃんだったが、劇場の楽屋で暇つぶしに指した将棋が元で、100万単位の金が動く真剣勝負に巻き込まれてしまう。勝負の思わぬ結果に、三ちゃんの正体が見え隠れする。この男はいったい何者なのだ!


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目次

第一章 ペリー公園の小犬
第二章 横須賀の主夫
第三章 天満のヒモ
第四章 十三の真剣師
第五章 白浜の天才棋士

書誌情報

紙版

発売日

2016年01月07日

ISBN

9784062198790

判型

四六変型

価格

定価:1,430円(本体1,300円)

ページ数

226ページ

電子版

発売日

2016年02月26日

JDCN

0621987900100011000U

初出

本書は第10回小説現代長編新人賞受賞作品(応募時タイトル『ヒモの穴』)を加筆修正したものです。

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