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サブマリン
サブマリン
- 著: 伊坂 幸太郎

「武藤、別におまえが頑張ったところで、事件が起きる時は起きるし、起きないなら起きない。そうだろ? いつもの仕事と一緒だ。俺たちの頑張りとは無関係に、少年は更生するし、駄目な時は駄目だ」/「でも」/うるせえなあ、と言いたげに陣内さんが顔をしかめた。/「だいたい陣内さん、頑張ってる時ってあるんですか?」/と僕は言ったが電車の走行音が激しくなったせいか、聞こえていないようだった。(本文より)
陣内さん、出番ですよ。
『チルドレン』から、12年。
家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちの物語。
伊坂幸太郎、書き下ろし長編。
書誌情報
紙版
発売日
2016年03月30日
ISBN
9784062199537
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
274ページ
著者紹介
伊坂幸太郎(いさか・こうたろう) 1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年、『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞してデビュー。'04年、『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、「死神の精度」で第57回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。'08年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞と第21回山本周五郎賞を受賞。近著は、『陽気なギャングは三つ数えろ』、『火星に住むつもりかい?』、『キャプテンサンダーボルト』(阿部和重氏との共著)等。本作は、'04年刊行の『チルドレン』に登場した家裁調査官・陣内と武藤が活躍する書き下ろし長編。