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BB/PP
ビービーピーピー
- 著: 松浦 寿輝

沙汰のかぎりを尽くし、生身の女の血肉にはもう飽いた、という現代の青ひげ公BBが余生の伴侶として購入した最高級の人工知能を持つ美しい女PP。夫への愛と尊敬のみをインプットされ、世界のことも異性のことも何も知らない真っ白なカンバス地のようなこの女なら愛せるようになるかもしれない、切り刻みたくなったりはしないかもしれない、と密かに思うBBだったが……。衝撃の表題作ほか全9編を収める芥川賞作家の傑作小説集
この女ならおれは愛せるかもしれない──人工知能搭載の最上級の“ヒト型擬體“を余生の伴侶として手にいれた青髭公を描く衝撃の表題作他、またいとこの姉妹と過ごした12歳の夏の夜のひとときを回想する『石蹴り』、病に倒れた旧友を見舞い「記憶」の意味について語り合う『手摺りを伝って』 など、魅惑の9篇を収録する芥川賞作家の傑作小説集。
目次
BB/ PP
石蹴り
手摺りを伝って
四人目の男
ミステリオ-ソ
水杙
ツユクサと射手座
薄ぼんやりと、ゆらりと二つ
T字路の時間
- 前巻
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目次
目次
BB/PP
石蹴り
手摺りを伝って
四人目の男
ミステリオ-ソ
水杙
ツユクサと射手座
薄ぼんやりと、ゆらりと二つ
T字路の時間
書誌情報
紙版
発売日
2016年06月21日
ISBN
9784062200318
判型
四六
価格
定価:1,870円(本体1,700円)
ページ数
258ページ
電子版
発売日
2016年08月26日
JDCN
0622003100100011000M
初出
「BB/ PP」…「群像」2016年5月号、「石蹴り」…「群像」2015年1月号、「手摺りを伝って」…「文學界」2014年3月号、「四人目の男」…「群像」2013年12月号(『名探偵登場!』講談社 2014年4月刊に再録)、「ミステリオ-ソ」…「群像」2012年1月号、「水杙」…「新潮」2012年1月号、「ツユクサと射手座」…「真夜中」2011年春号、「薄ぼんやりと、ゆらりと二つ」…「東京人」2005年2月号、「T字路の時間」…「東京人」2002年8月号(初出時の題は「御徒町、三ノ輪、砂町銀座 下町商店街『遊歩(フラヌリー)』の愉楽」。本書収録に当たって大幅に改稿しました)
収録作品
-
作品名初出
-
作品名
BB/PP
初出
『群像』2016年5月号
-
作品名
石蹴り
初出
『群像』2015年1月号
-
作品名
手摺りを伝って
初出
『文學界』2014年3月号
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作品名
四人目の男
初出
『群像』2013年12月号(「名探偵登場!」講談社、2014年4月刊に再録)
-
作品名
ミステリオーソ
初出
『群像』2012年1月号
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作品名
水杙
初出
『新潮』2012年1月号
-
作品名
ツユクサと射手座
初出
『真夜中』2011年春号
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作品名
薄ぼんやりと、ゆらりと二つ
初出
『東京人』2005年2月号
-
作品名
T字路の時間
初出
『東京人』2002年8月号(初出時の題は「御徒町、三ノ輪、砂町銀座 下町商店街『遊歩』の愉楽」。本書収録に当たって大幅に改稿した)
著者紹介
1954年東京生まれ。詩人、小説家、東京大学名誉教授。88年、詩集『冬の本』で高見順賞受賞。95年『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、96年『折口信夫論』で三島由紀夫賞、2000年『知の庭園―19世紀パリの空間装置』で芸術選奨文部大臣賞受賞。同年「花腐し」で芥川賞、05年『あやめ鰈ひかがみ』で木山捷平文学賞、同年『半島』で読売文学賞。09年、詩集『吃水都市』で萩原朔太郎賞、14年、詩集『afterward』で鮎川信夫賞。15年『明治の表象空間』で毎日芸術賞特別賞を受賞。