
師弟
シテイ
戦力に恵まれないヤクルトを率いて、1990年代、常に巨人と優勝争いを続けたのがヤクルト。就任前は万年Bクラスの弱小球団を率いたのが野村克也監督だった。就任5年目、遊撃手として入団してきた宮本慎也氏が、現役時代のミーティングノートを開き、師匠・野村氏の教えを振り返る。ミーティングは弱者が強者を倒す「心」を作るためにあった……。そのエッセンスは、時代やジャンルを超えて通じる戦略モデルだ。
ヤクルトの監督として黄金時代を築いた野村克也氏にとって、宮本慎也氏は怒り甲斐のある、最高の教え子だった。
逆に、宮本氏にとって、プロ野球界の門をたたいてから最初の4年間、野村監督から薫陶をうけたことが、一流の選手、リーダーになる礎になった。「最強の師匠」と「最高の弟子」による”授業”がこのたび、実現した。
宮本氏は「野村監督が教えてくれたのは、野球のセオリーではなく、人間のセオリーだ」と語る。弟子・宮本氏が師匠・野村克也氏の前で、約18年の時を経て、ミーティングで話した内容を記した現役時代のノートを開く。教え子の視点で、「プロとして生きていく心得」や「弱者が厳しい生存競争の中で生き抜く術」などを解釈し、「勝つための弱者のID戦略」をビジネスマンを中心に広く伝えていきます。
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目次
はじめに
第一章 プロセス重視
第二章 頭脳は無限
第三章 鈍感は最大の罪
第四章 適材適所
第五章 弱者の兵法
第六章 組織
第七章 人心掌握術
第八章 一流とは
贈る言葉
書誌情報
紙版
発売日
2016年04月12日
ISBN
9784062200615
判型
四六
価格
定価:1,430円(本体1,300円)
ページ数
226ページ
著者紹介
1935年、京都府生まれ。’54年に京都府立峰山高校を卒業後、南海ホークス(福岡ソフトバンクホークス)へテスト生として入団。3年目に正捕手に定着し、本塁打王のタイトルを獲得。’65年に戦後初の三冠王になったのをはじめ、MVP5回、首位打者1回、本塁打王9回、打点王7回、ベストナイン19回、ダイヤモンドグラブ賞1回などタイトルを多数獲得。’70年からは選手兼任監督。その後、ロッテオリオンズ、西武ライオンズに移籍し、’80年に45歳で現役を引退、評論家になる。’89年に野球殿堂入り。’90年にヤクルトスワローズ監督に就任し、4度のリーグ優勝、3度の日本一に導く。’99年から3年間、阪神タイガース、2002年から社会人のシダックス、’06年から東北楽天ゴールデンイーグルス監督を歴任。2010年に再び評論家になり、多方面で活躍。
1970年、大阪府生まれ。PL学園、プリンスホテルを経て、’95年にヤクルトスワローズに入団。’97年からレギュラーに定着し、’97年、2001年の日本一に貢献。2004年、’08年には北京五輪の日本代表主将に指名され、’06年のワールドベースボールクラシックにも出場。2012年に2000本安打と400犠打を達成し、’13年に現役引退。ゴールデングラブ賞10回、オールスター出場8度。2001年のシーズン67犠打は世界タイ記録。2011年には三塁手最高守備率.997をマーク。現在は評論家として多方面で活躍する一方、10月に発覚した野球賭博関与問題についての日本プロ野球機構(NPB)調査委員もつとめる。