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香薬師像の右手 失われたみほとけの行方
コウヤクシゾウノミギテウシナワレタミホトケノユクエ
- 著: 貴田 正子

奈良・新薬師寺の香薬師像は、旧国宝に指定され、白鳳の最高傑作といわれた美仏。しかし、昭和18年に盗難に遭い、未だに行方が分かっていない。この香薬師像を見つけ出そうと、元産経新聞の記者である著者が取材を開始。新薬師寺住職の全面的な協力を得た調査の結果、衝撃の新事実が発覚。ついに、像の一部である「右手」を発見する……。美術史的にも非常に意義のある大発見までの経緯をまとめた、渾身のノンフィクション。
奈良・新薬師寺の香薬師立像は、旧国宝に指定され、白鳳の最高傑作と言われていた美仏。あまりの美しさから「金無垢でできている」という噂がたち、明治時代に2度盗まれたが、手足を切られ、純金製でないことが分かると2度とも道端に捨てられているのが発見され、寺に戻った。そして昭和18年、3回目の盗難に遭う。
「国宝香薬師盗難事件」は、戦時中の新聞にも報じられ、仏像ファンたちに大きな衝撃を与えた。2度盗まれて戻ってきた像だったが、今回ばかりは発見されず、未だ行方が分からない。
この行方不明の香薬師を見つけ出そうと、元産経新聞の記者である著者が取材を開始。新薬師寺住職の全面的な協力を得た調査では、まるでミステリー小説を地で行くような展開に。その結果、衝撃の新事実が発覚。ついに、「本物の右手」の存在をつかむ……。
美術史的にも非常に意義のある大発見までの経緯をまとめた、衝撃のノンフィクション。
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目次
まえがき
第一章 香薬師の面影
第二章 香薬師盗難事件
第三章 香薬師像をしのぶ
第四章 香薬師の複製制作
第五章 香薬師騒動を追う
第六章 香薬師の右手
あとがき
参考文献
書誌情報
紙版
発売日
2016年10月13日
ISBN
9784062202893
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
246ページ
電子版
発売日
2016年10月12日
JDCN
0622028900100011000W
著者紹介
ノンフィクションライター。1969年、新潟県生まれ。1993年、産経新聞社入社。水戸支局、文化部などで、文化芸術を中心に幅広い分野で独自取材による企画連載を多数執筆。2002年に退社。現在は、主に医療関係の執筆をしながら、行方不明の香薬師如来像を追う取材活動を20年以上続けている。著書に『学校って、なんだろう』(共著、新潮社)。