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竜は動かず 奥羽越列藩同盟顛末 下 帰郷奔走編
リュウハウゴカズオウウエツレッパンドウメイテンマツゲキキョウホンソウヘン
- 著: 上田 秀人

世界周航から帰国した左太夫は、藩から京洛の動静を探るよう命じられる。江戸で勝海舟に、福井で松平春嶽に会ったのち、京で坂本龍馬と再会。久坂玄瑞とも接触して薩摩や長州の情報を仕入れ、会津藩からは幕府の苦境を聞かされる。そんなさなか、薩摩と会津が手を組むという事態が起こる。左太夫はすぐに国元に戻る決意をする。白河の関に差し掛かったとき、ある思いが脳裏をよぎる。「ここを封じれば……奥州は独立できるか」と。
世界周航を終えて帰国した左太夫は仙台藩士の身分に戻り、京洛や西国の動静を探るよう藩主・伊達慶邦から命じられる。江戸で勝海舟に会い、福井で松平春嶽に接見したのち、京に入った。京では、勝に紹介された坂本龍馬と再会。さらに、龍馬から久坂玄瑞と引合されて、攘夷についての議論を闘わせる。薩摩や長州の情報を仕入れた左太夫は次に会津藩邸を訪ね、公用人から幕府の現況や会津藩の苦境を聞かされる。そんなさなか、抜き差しならぬ事態が起こる。薩摩と会津が手を組んだのだ。長州は京から除かれ、京洛は公武合体へ染まっていった。情勢の激動ぶりを目の当たりにした左太夫は、龍馬と別れ国元に戻る決意をする。江戸を通過して白河の関に差し掛かったとき、ある思いが脳裏をよぎる。「ここを封じれば……奥州は独立できるか」と。
目次
第八章 西国風雲
第九章 過去の陰
第十章 奥州平穏
第十一章 天下変容
第十二章 権威失墜
第十三章 流血の夢
第十四章 焦眉の日
書誌情報
紙版
発売日
2016年12月07日
ISBN
9784062203647
判型
四六変型
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
322ページ
初出
本書は、東奥日報・福島民報・千葉日報・琉球新報・三陸新報(2014年7月より随時開始・全380回)で連載されたものに加筆修正しました。