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叢書「東アジアの近現代史」 第1巻 清朝の興亡と中華のゆくえ 朝鮮出兵から日露戦争へ
ソウショヒガシアジアノキンゲンダイシダイ1カンシンチョウノコウボウトチュウカノユクエチョウセンシュッペイカラニチロセンソウヘ
- 著: 岡本 隆司
満洲人が漢人を支配してうちたてた清朝。満(マンジュ)、漢、蒙(モンゴル)、藏(チベット)、回(ムスリム)を版図におさめる「盛世」を達成から、20世紀初頭の崩壊まで。朝鮮出兵や日清・日露戦争、あるいは、朝鮮や台湾、モンゴル、ロシアとの関係など、激動する東アジアの視点から大きなスケールで活写する。そこに、現在の問題の淵源が見えてくる。
日本、中国、韓国・朝鮮……。東アジア各国の関係は、ますます混迷をきわめています。日中間の尖閣問題、日韓間の竹島問題はその象徴ですが、それだけではありません。どうしてここまで仲が悪いのか、その本質は、歴史をたどらないかぎり明らかになりません。
本シリーズは、東アジアのいがみあう現実の、歴史的な起原と形成過程をさぐり、問題の核心に迫ります。日中韓を中心とする対立と融和の東アジアの歴史の核心を、学術研究の成果をふまえて描き出します。
第1巻は、清朝の歴史を中心に、日清・日露戦争に至るまでを描きます。
はじまりは豊臣秀吉の朝鮮出兵に求められます。そして、日露戦争の帰結が、ひとつの大きなターニングポイントになります。
満洲人が漢人を支配するという形ではじまった清朝の絶頂と凋落、そして朝鮮やチベットなど周辺国との関係、日中関係。それらを活写して、現在の問題の淵源に迫る力作です。
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目次
第1章 明清交代
落日と興起/「大清国(ダイチン・グルン)」
第2章 変貌する東アジア
中国併呑/沿海の掌握/草原世界の制覇
第3章 雍正帝
康煕の終焉/改革の時代
第4章 「盛世」
思想の統制/爛熟する文化
第5章 内憂外患
「盛世」のあとしまつ
第6章 清末
漢人統治の変貌
第7章 終局――消えゆく多元共存
書誌情報
紙版
発売日
2017年03月22日
ISBN
9784062204866
判型
四六
価格
定価:2,420円(本体2,200円)
ページ数
306ページ
電子版
発売日
2017年04月07日
JDCN
0622048600100011000T
著者紹介
1965年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、京都府立大学教授。専攻は、近代アジア史。主な著書に『近代中国と海関』(大平正芳記念賞)、『属国と自主のあいだ』(サントリー学芸賞)(いずれも名古屋大学出版会)、『世界のなかの日清韓関係史』『中国「反日」の源流』(いずれも講談社選書メチエ)、『李鴻章』『袁世凱』(いずれも岩波新書)など多数。 本シリーズの責任編集者の一人。