コンタミ 科学汚染

マイページに作品情報をお届け!

コンタミ 科学汚染

コンタミカガクオセン

文芸(単行本)

「ニセ科学」――でたらめな科学用語をちりばめた、まがいもの。大学院生の圭と、指導教員の宇賀神は、ニセ科学批判派の蓮見教授から、信じ難い事実を耳にする。かつて宇賀神が愛した研究者の美冬が、ニセ科学商品の開発に手を貸した上、失踪した、というのだ。彼女は本当に悪魔の研究に手を染めたのか? 二人は、美冬の消息を追う。全ての真相が明らかになるとき、「理性」と「感情」のジレンマが、哀しい現実を突きつける――。


【注】 この本には、「信じたくない」真実が含まれています。

 「ニセ科学」――それは、根拠のないでたらめな科学用語をちりばめた、科学を装う「まがいもの」。
 大学院生の圭は、新進気鋭の生物学者・宇賀神と共に、ニセ科学批判の急先鋒である蓮見教授の元を訪ねる。そこで告げられたのは、宇賀神のライバルであり、想い人でもあった女性研究者の美冬に関する信じ難い事実だった。神秘の深海パワーで飲むだけでがんが治る、「万能深海酵母群」。「VEDY」と名付けられたニセ科学商品の開発に手を貸し、行方をくらませたのだ。
 ニセ科学を扱うことは、研究者にとって「死」に等しい。なぜ彼女は悪魔の研究に手を染めたのか? 圭は宇賀神に命じられ、美冬の消息を追うが……。
 すべての真相が明らかになったとき、「理性」と「感情」のジレンマが、哀しい現実を突きつける――。

 東京大学大学院出身の著者が放つ、私たちの身近に蔓延る「汚染された科学」に迫るサイエンス・サスペンス! 
 あなたは、真実を知る覚悟はありますか?


オンライン書店で購入する

書誌情報

紙版

発売日

2018年03月21日

ISBN

9784062209649

判型

四六変型

価格

定価:1,705円(本体1,550円)

ページ数

306ページ

著者紹介

著: 伊与原 新(イヨハラ シン)

1972年、大阪生まれ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻。博士課程修了後、大学勤務を経て、2010(平成22)年、『お台場アイランドベイビー』で横溝正史ミステリ大賞を受賞。著書に、『磁極反転の日』『蝶が舞ったら謎のち晴れ 気象予報士・蝶子の推理』(ともに新潮文庫)、『博物館のファントム 箕作博士の事件簿』(集英社文庫)、『ブルーネス』(文藝春秋)、『ルカの方舟』(講談社文庫)、『梟のシエスタ』(光文社)などがある。

オンライン書店一覧

既刊・関連作品一覧