天翔る鳥のように

ここから一歩外に出たら、僕たちは異端だよ。姉さん、俺にこの人をくれよ。
人気小説家の音也（おとや）は、新婚早々妻と離れ、執筆のため1人伊豆の別邸を訪れる。そこには家族と別れて暮らす、妻の弟・匡之（ただゆき）の姿があった。

匡之の舌が、自分の指に滲んだ血をなめ取る感触に、音也は目尻を紅く染めながら眉を顰（ひそ）める。「……僕の、血が」呟きながら見上げれば、匡之は確かな欲情のこもった瞳で、音也の顔を見つめていた。（僕らは2人とも、お互いを欲しがっている……）

書誌情報

紙版

• 発売日: 1999年09月03日
• ISBN: 9784062554275
• 判型: A6
• 価格: 定価：649円（本体590円）
• ページ数: 298ページ
• シリーズ: 講談社Ｘ文庫

電子版

• 発売日: 2009年06月12日
• JDCN: 0625542700100011000F

著者紹介

著： 仙道　はるか（センドウ　ハルカ）

絵： 沢路　きえ（サワジ　キエ）

製品関連情報

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