仙姫午睡

センキゴスイ

著：桂木　祥

第9回ホワイトハート大賞≪佳作≫

海に奪われたひとりの少女にふたたび命の息吹を与えたものは……。幻想ファンタジーに新たな旗手登場！！

『疾く、目覚めよ――』
3年前、桐生泉は、江ノ島の海に呑まれた。生と死の間を彷徨い、ふたたび息吹を与えられたが、それ以前の記憶は戻らぬまま。
しかし、銀色（しろがねいろ）の眼差しの青年・杜遊馬（もりあすま）に出会ったとき、泉の心が騒めいた（ざわめいた）。――私は、この人を知っている――と。
そしていま、この街で、泉の謎を紐解く戦慄の出来事が蠢きはじめる……。
幻想ファンタジーの新たな旗手、登場！！