
体の反射のふしぎ学
カラダノハンシャノフシギガクアシガモツレナイノハナゼ
- 著: 橘 滋国

「反射」は生命維持のための省エネ対策だった。
日常的な行動は、いちいち大脳におうかがいをたてて決定しているのではない。その多くを反射神経が担当している。考えて結論を出す大脳皮質に対して、反射神経は思考不要で正しく判断する。大脳と反射神経──生命維持に不可欠なふたつの機構は、どのようにかかわりあっているのか。「反射」は「思考」以前に完成された、生物としての基本的な神経機構であって、膨大なエネルギーを消費する大脳皮質の活動をできるだけ省略するための、生命維持機構の省エネ対策である。熱いヤカンに触れた手を思わず引っ込めることから、懐かしい匂いが昔を思い起こさせるわけまで、反射のふしぎを身近な例で紹介する。
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目次
1 反射行動のメカニズム
2 反射行動と神経の働き
3 反射行動と大脳の働き
4 反射行動と脳幹の働き
5 反射行動と脊髄の働き
書誌情報
紙版
発売日
1994年09月14日
ISBN
9784062570367
判型
新書
価格
定価:790円(本体718円)
通巻番号
1036
ページ数
206ページ
シリーズ
ブルーバックス