
分子進化学への招待
ブンシシンカガクヘノショウタイディーエヌエーニヒメラレタセイブツノレキシ
- 著: 宮田 隆

分子に残された突然変異の痕跡から過去におきた進化をさぐる
遺伝情報の担い手として知られるDNAは、進化の情報がつまった「分子化石」でもある。そこに残された突然変異の痕跡から、35億年にわたる生物進化の歴史を読みとり、進化のしくみと道筋を明らかにしようとするのが分子進化学だ。進化をさぐるこの新しい方法によって、DNAではダーウィンの自然淘汰説とは違うしくみで進化がおきていることがわかってきたし、ヒトはいつごろサルから進化したか、などの問題にも的確に答がだせるようになった。誕生後まもないにもかかわらず、華々しい業績を打ち立てながら邁進する分子進化学の、魅力と実力を存分に紹介しよう。
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目次
1 分子進化のしくみ
1.進化学の発展小史
2.遺伝のしくみ
3.DNAで進化をみる
4.分子時計
5.分子の保守性
6.分子進化速度
7.ウイルス=進化のミニチュア
8.進化はオスで決まる?
9.コピーによる遺伝子の多様化
2 分子でたどる生物進化の道筋
10.化石が語る生物の歴史
11.分子系統進化学の夜明け
12.第3の生物=古細菌
13.真核生物の初期におきた進化
14.動物・植物・菌類の分岐
15.多細胞動物の系統進化
16.脊椎動物の進化
17.新しい展開
3 形態進化と分子進化の接点
18.生物の進化にともなってDNAに何がおきたか?
書誌情報
紙版
発売日
1994年12月14日
ISBN
9784062570473
判型
新書
価格
定価:1,078円(本体980円)
通巻番号
1047
ページ数
286ページ
シリーズ
ブルーバックス