
現代の犯罪心理
ゲンダイノハンザイシンリバラバラジケンカラカルトシュウダンノハンザイマデ
- 著: 中村 希明

彼らを凶悪な犯罪に走らせたものは何か?
「なぜ、こんなひどいことを……」とゾッとするような凶悪事件が、このところ日本では多発している。人を巧みにだましても命までは奪わないのが仁義とされたサギ師が恐ろしい連続殺人を起こすかと思えば、自分の悪口を言っていると妄想を抱いた男に出張帰りの乗客が新幹線の車内で突然刺殺された。また、わが国では比較的少ないとされていたバラバラ事件でさえ、最近は珍しいものではない――。
サリン事件など世間を騒がせた近年の大犯罪を紹介しながら、被害妄想という現代人がとらわれやすい心理を軸に、犯人たちの性格や動機、社会的状況など事件を起こした要因を探る。
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目次
1 バラバラ事件はなぜ起こる?
1.バラバラ事件の源流
2.荒川放水路バラバラ事件
3.現代のバラバラ事件
2 愛憎にひそむ打算の影
1.青年医師の妻殺し
2.妻殺しはビジネス?
3 “うまい話”にご用心!
1.ネズミ講からマルチ商法へ
2.“欲望”を呼びさます術
3.知能犯から暴力サギへ
4.カリスマかペテン師か?
4 被害妄想を起こすものは?
1.覚醒剤が生む妄想
2.体感幻覚とは何か?
3.大田区連続殺傷事件の謎
4.多重人格は果たしてあるか?
5.被害妄想の心理的メカニズム
5 カルト集団の犯罪
1.“教祖”の犯罪
2.洗脳技術の開発
3.正しき人(ライトマン)症候群
4.マインドコントロールの悪用
書誌情報
紙版
発売日
1995年10月17日
ISBN
9784062570916
判型
新書
価格
定価:726円(本体660円)
通巻番号
1091
ページ数
186ページ
シリーズ
ブルーバックス