太平記<よみ>の可能性

太平記<よみ>の可能性

タイヘイキヨミノカノウセイレキシトイウモノガタリ

講談社選書メチエ

楠正成の物語。太平記よみの語りは、人びとの意識に、中・近世を通じ浸透する。忠臣か、異形の者か?語られてゆくにつれて正成はちがった顔を見せ、いつしか既存の神話、モラル、イデオロギーを掘り崩す。物語として共有される歴史が紡ぐあらたな現実。その奇妙なダイナミズを探る。


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目次

1 太平記の生成
2 もう一つの「太平記」
3 天皇をめぐる二つの物語
4 楠合戦の論理
5 近世の天皇制
6 楠正成という隠喩(メタファー)
7 『大日本史』の方法
8 正統論から国体論へ
9 歴史という物語

書誌情報

紙版

発売日

1995年11月06日

ISBN

9784062580618

判型

四六

価格

定価:1,760円(本体1,600円)

通巻番号

61

ページ数

278ページ

シリーズ

講談社選書メチエ

著者紹介