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〈男らしさ〉の神話 変貌する「ハードボイルド」
オトコラシサノシンワヘンボウスルハードボイルド
- 著: 小野 俊太郎

「男はタフでなければ生きていけない」のか? 一人称単数、口語体。酒と女と雨と孤独な男の物語……。第一次大戦をへて、ハードボイルドとスパイ小説が誕生した。無邪気(ナイーブ)な「男らしさ」が崩壊した20世紀。国家、性、正義――あらゆる境界線のゆらぎのなかで「男」はどう生き延びるのか。
【目次】
プロローグ 男らしさはゆらぐ
第一章 スパイになったシャーロック・ホームズ
1 二つの見とり図
2 第一次英世界大戦の衝撃
3 「最後のあいさつ」
第二章 ヘミングウェイとハードボイルド
1 『武器よさらば』
2 雨の中の孤独な男
3 コンチネンタル・オプ
4 フィリップ・マーロウ
第二章 タフガイの光と影
1 船戸与一の指摘
2 父と子
3 ドルのゆくえ
4 裁くのは俺か?
第三章 アンチ・ヒーローの居場所
1 見えなくなった敵
2 崩壊家庭
3 酔いどれ探偵の系譜
第五章 探偵する女性の登場
1 ヴィクの時代
2 ひとつの究極形
3 子供という主題
第六章 スパイ小説と国家の解体
1 灰色の存在
2 二重スパイ
3 ベルリンの壁
第七章 スパイと女性たち
1 ボンド・ガール
2 勇敢なる英国女性
3 家庭持ちのスパイ
4 本当の嘘
エピローグ 男らしさのゆくえ
註および参考文献
あとがき
索引
- 前巻
- 次巻
目次
プロローグ 男らしさはゆらぐ
第一章 スパイになったシャーロック・ホームズ
1 二つの見とり図
2 第一次英世界大戦の衝撃
3 「最後のあいさつ」
第二章 ヘミングウェイとハードボイルド
1 『武器よさらば』
2 雨の中の孤独な男
3 コンチネンタル・オプ
4 フィリップ・マーロウ
第二章 タフガイの光と影
1 船戸与一の指摘
2 父と子
3 ドルのゆくえ
4 裁くのは俺か?
第三章 アンチ・ヒーローの居場所
1 見えなくなった敵
2 崩壊家庭
3 酔いどれ探偵の系譜
第五章 探偵する女性の登場
1 ヴィクの時代
2 ひとつの究極形
3 子供という主題
第六章 スパイ小説と国家の解体
1 灰色の存在
2 二重スパイ
3 ベルリンの壁
第七章 スパイと女性たち
1 ボンド・ガール
2 勇敢なる英国女性
3 家庭持ちのスパイ
4 本当の嘘
エピローグ 男らしさのゆくえ
註および参考文献
あとがき
索引
書誌情報
紙版
発売日
1999年09月10日
ISBN
9784062581660
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
通巻番号
166
ページ数
254ページ
シリーズ
講談社選書メチエ
著者紹介
1959年生まれ。東京都立大学卒業。成城大学大学院中退。成蹊大学文学部講師。専攻は、英文学。著書に、『ピグマリオン・コンプレックス――プリティ・ウーマンの系譜』(ありな書房)、『レポート・卒論の攻略ガイドブック』(松柏社、近刊)、論文に、「女性という擬態」(山形和美編「差異と同一化――ポストコロニアル文学論」〔研究社出版〕所収)がある。