
『古今和歌集』の謎を解く
コキンワカシュウノナゾヲトク
- 著: 織田 正吉

『古今集』は巨大迷路である
一千余首に秘められた紀貫之の大いなる仕掛けとは?
『古今集』は「言葉遊び」と「ユーモア」の歌集だった。間違いだらけの「人麻呂」像の不思議。六歌仙でありながら一首しか存在しない喜撰法師の正体とは? 一千余首に秘められた大いなる仕掛けを読み解き、国文学史上の謎に迫る。
【目次】
はじめに
第1章 『古今集』の人麻呂
1 百人百様の人麻呂伝
2 仮名序の謎
第2章 「おほきみつのくらゐ」
1 「おほき」と「おほい」
2 定家が手を加えた『古今集』
3 「きみ」と「身」
第3章 吉野の山の桜
1 存在しない人麻呂の歌
2 友則・貫之と宮廷歌壇
3 「人麻呂」と友則
第4章 言語遊戯書としての『古今集』
1 〈かな〉の誕生
2 『古今集』の言葉遊び
3 物名の構造
4 宇多宮廷歌壇の遊戯性
第5章 をかしの歌集
1 俳諧歌 笑いの世界
2 戯笑の人=貫之
3 仮名序の言語遊戯
第6章 「赤人」の謎
1 人麻呂と赤人
2 隠喩としての色
3 撰者の嘆き
第7章 女郎花と馬
1 〈女郎花〉の歌の謎
2 隠された趣向
3 女郎花と遍昭と貫之
第8章 六歌仙考
1 「歌仙」ではない六歌仙
2 喜撰の謎
3 喜撰評を読む
第9章 喜撰とはだれか
1 遍昭と喜撰の関係
2 嵯峨野の「馬」・宇治山の「鹿」
3 都の「辰巳」を推理する
第10章 『古今集』の謎を解く
1 紀氏の没落と再生
2 謎解きが解く謎
おわりに 『古今集』の常識と非常識
- 前巻
- 次巻
目次
はじめに
第1章 『古今集』の人麻呂
1 百人百様の人麻呂伝
2 仮名序の謎
第2章 「おほきみつのくらゐ」
1 「おほき」と「おほい」
2 定家が手を加えた『古今集』
3 「きみ」と「身」
第3章 吉野の山の桜
1 存在しない人麻呂の歌
2 友則・貫之と宮廷歌壇
3 「人麻呂」と友則
第4章 言語遊戯書としての『古今集』
1 〈かな〉の誕生
2 『古今集』の言葉遊び
3 物名の構造
4 宇多宮廷歌壇の遊戯性
第5章 をかしの歌集
1 俳諧歌 笑いの世界
2 戯笑の人=貫之
3 仮名序の言語遊戯
第6章 「赤人」の謎
1 人麻呂と赤人
2 隠喩としての色
3 撰者の嘆き
第7章 女郎花と馬
1 〈女郎花〉の歌の謎
2 隠された趣向
3 女郎花と遍昭と貫之
第8章 六歌仙考
1 「歌仙」ではない六歌仙
2 喜撰の謎
3 喜撰評を読む
第9章 喜撰とはだれか
1 遍昭と喜撰の関係
2 嵯峨野の「馬」・宇治山の「鹿」
3 都の「辰巳」を推理する
第10章 『古今集』の謎を解く
1 紀氏の没落と再生
2 謎解きが解く謎
おわりに 『古今集』の常識と非常識
書誌情報
紙版
発売日
2000年09月08日
ISBN
9784062581936
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
通巻番号
193
ページ数
264ページ
シリーズ
講談社選書メチエ
著者紹介
1931年、神戸市生まれ。神戸大学法学部卒業。放送作家として活躍、ユーモアに独自の理論を構築。1977年には「小倉百人一首」成立論に新説を発表、反響を巻き起こす。主な著書に、『絢爛たる暗号』(集英社、1978年)、『ジョークとトリック』(講談社現代新書、1983年)、『百人一首の謎』(講談社現代新書、1989年)などがある。2020年没。