
荘子=超俗の境へ
ソウジチョウゾクノキョウヘ
- 著: 蜂屋 邦夫

人間社会を悠々と俯瞰する巨鳥「大鵬」がいる。貧窮の中に生き生きと暮らし、反権力を貫く賢者がいる。濁流の上を平然と泳ぐ達人もいる……。世俗を脱しきれない我々人間に、二千数百年の時を超えて驚きと感動を与え続ける「荘子」の思想の核心とは。天地自然の「道」を説く「大いなる知慧」に迫る。
【目次】
第一章 大鵬の寓話 世俗世界の超越
1 ホラ話から超越的思考へ
2 究極的な境地を目指す
第二章 荘子の生涯 清貧自適の人生
1 バカにされる国に生まれて
2 遊説で説いた思想
3 反権力を貫く
第三章 荘子の思想形成 恵子との問答
1 論理学者・恵子との交流
2 恵子の論理学と荘子の哲学
3 無可有の郷を逍遥する
第四章 荘子思想の核心 斉物の理論
1 『荘子』の成立と注釈
2 天地自然と「心」との連関
3 荘子の認識論
4 荘子の存在論
5 完全なる「道」への窮極思考
第五章 道の体得 達人たちの世界
1 技を窮めて道に至る
2 窮極の技を会得するには
3 達人の条件
第六章 荘子の死生観 生死の超越
1 肯定的に「死」を考える
2 死に臨んでどうするか
あとがき
索引
- 前巻
- 次巻
目次
第一章 大鵬の寓話 世俗世界の超越
1 ホラ話から超越的思考へ
2 究極的な境地を目指す
第二章 荘子の生涯 清貧自適の人生
1 バカにされる国に生まれて
2 遊説で説いた思想
3 反権力を貫く
第三章 荘子の思想形成 恵子との問答
1 論理学者・恵子との交流
2 恵子の論理学と荘子の哲学
3 無可有の郷を逍遥する
第四章 荘子思想の核心 斉物の理論
1 『荘子』の成立と注釈
2 天地自然と「心」との連関
3 荘子の認識論
4 荘子の存在論
5 完全なる「道」への窮極思考
第五章 道の体得 達人たちの世界
1 技を窮めて道に至る
2 窮極の技を会得するには
3 達人の条件
第六章 荘子の死生観 生死の超越
1 肯定的に「死」を考える
2 死に臨んでどうするか
あとがき
索引
書誌情報
紙版
発売日
2002年10月10日
ISBN
9784062582520
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
通巻番号
252
ページ数
232ページ
シリーズ
講談社選書メチエ
著者紹介
1938年東京生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。同大学大学院人文科学研究科比較文化専攻博士課程満期終了。東京大学東洋文化研究所教授を経て、現在、大東文化大学教授、東京大学名誉教授。専攻は中国思想史。著書に『老荘を読む』『孔子 中国の知的源流』(以上、講談社現代新書)、『中国思想とは何だろうか』(河出書房新社)、『中国的思考』(講談社学術文庫)などがある。