
未完のレーニン 〈力〉の思想を読む
ミカンノレーニンチカラノシソウヲヨム
- 著: 白井 聡

中沢新一氏推薦!
この輝くような若い日本の知性は、死せるレーニンを灰の中から立ち上がらせようと試みたのだった。ゾンビではない。失敗に帰した自らの企ての廃墟に佇みながら、ここに創造された21世紀のレーニンは、永遠に続く闘争への道を、ふたたび歩みだそうとしているかのように見える。素っ気ない手つきで差し出されたこの本が、世界へのまたとない贈り物であったことにみんなが気づくまで、そんなに時間はかかるまい。
資本主義の「外部」とは? 革命観のコペルニクス的転回とは? 『国家と革命』、『何をなすべきか?』という2つのテクストから立ち現れる、「リアルなもの」の探求者の思考の軌跡。資本主義の純粋化が進む現在、レーニンという思想史上の事件を捉え直す。
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目次
第1部 躍動する<力>の思想をめぐって
第1章 いま、レーニンをどう読むか?
第2章 一元論的<力>の存在論
第2部 『何をなすべきか?』をめぐって
第3章 <外部>の思想――レーニンとフロイト(1)
第4章 革命の欲動、欲動の革命――レーニンとフロイト(2)
第3部 『国家と革命』をめぐって
第5章 <力>の経路――『国家と革命』の一元論的読解(1)
第6章 <力>の生成――『国家と革命』の一元論的読解(2)
第7章 <力>の運命――『国家と革命』の一元論的読解(3)
書誌情報
紙版
発売日
2007年05月11日
ISBN
9784062583879
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
通巻番号
387
ページ数
244ページ
シリーズ
講談社選書メチエ