
漁民の世界 「海洋性」で見る日本
ギョミンノセカイカイヨウセイデミルニホン
- 著: 野地 恒有

知られざる海の生活から見るもう一つの日本
日本人の中には「海」がある。なぜ田植えのときにイワシを食べるのか。山村でも神事の供え物には海の魚を使うのか。日本文化の基層としての海洋性。村落共同体ともノマドとも異なる漁民たちの「ゆるやかな定住」。知られざる海の生活から見えてくる「もう一つの日本」。柳田国男以来の硬直した日本観の見直しを迫る画期的論考。
【目次】
序章──「海洋性」を抱く「山島」
第一章 海洋性とは何か
1 海と日本文化
2 海洋性のボーリング──渋沢敬三と海
3 土の因縁──柳田国男と海
4 海と酒と旅と人生──桜田勝徳と海
第二章 地先沿岸漁村という世界
1 寄り魚漁に支えられた村の生活
2 半農半漁の農業
3 陸上の責任者と海上の責任者
4 地先沿岸に入り込んでくる人たち
第三章 海を求めた日本人
1 稲の祭りも海を求める
2 ハレの魚はなぜ特定の魚でなければならないか
第四章 地先沿岸漁村の交流のかたち
1 ハエツキとキタリド──寄り魚漁衰退の後に
2 屋久島とヨロンノ衆
3 隠岐と糸満漁民
4 伊豆半島下田港のイサバとトサカツ衆
5 対馬の本戸と寄留
第五章 出漁漁民の移住集落という世界
1 ロープ引き漁の一日・一ヵ月・一年
2 移住漁業の専一性
3 移動をはらんだ定住の論理
終章──日本文化の基層としての「海洋性」
あとがき
索引
Ⓒ
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目次
序章──「海洋性」を抱く「山島」
第一章 海洋性とは何か
1 海と日本文化
2 海洋性のボーリング──渋沢敬三と海
3 土の因縁──柳田国男と海
4 海と酒と旅と人生──桜田勝徳と海
第二章 地先沿岸漁村という世界
1 寄り魚漁に支えられた村の生活
2 半農半漁の農業
3 陸上の責任者と海上の責任者
4 地先沿岸に入り込んでくる人たち
第三章 海を求めた日本人
1 稲の祭りも海を求める
2 ハレの魚はなぜ特定の魚でなければならないか
第四章 地先沿岸漁村の交流のかたち
1 ハエツキとキタリド──寄り魚漁衰退の後に
2 屋久島とヨロンノ衆
3 隠岐と糸満漁民
4 伊豆半島下田港のイサバとトサカツ衆
5 対馬の本戸と寄留
第五章 出漁漁民の移住集落という世界
1 ロープ引き漁の一日・一ヵ月・一年
2 移住漁業の専一性
3 移動をはらんだ定住の論理
終章──日本文化の基層としての「海洋性」
あとがき
索引
書誌情報
紙版
発売日
2008年05月10日
ISBN
9784062584128
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
通巻番号
412
ページ数
220ページ
シリーズ
講談社選書メチエ
電子版
発売日
2015年07月24日
JDCN
0625841200100011000R
著者紹介
1955年まれ。愛知教育大学教育学部教授。筑波大学第一学群人文学類卒業、同大学院博士課程歴史・人類学研究科中退。 著書に、『移住漁民の民俗的研究』などがある。