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線維筋痛症がよくわかる本 全身を激しい痛みが襲う
ゼンシンヲハゲシイイタミガオソウセンイキンツウショウガヨクワカルホン
- 監: 岡 寛 ,
- 監: NPO法人 線維筋痛症友の会

「全身のあちこちが痛くて動けない」「体がだるくてつらい」――原因がはっきりしない慢性的な痛みや疲労感は「線維筋痛症」のサインかも。どんな病気なのか、どのように診断されるのかを正しく理解することで、改善への道がみえてくる。本書では、「仮病だ」「心の病気だ」と誤解されがちなこの病気の成り立ちと治療法をイラスト図解。線維筋痛症友の会とも協力しつくりあげた線維筋痛症の入門書。最新の知見が満載です。
ひと目でわかるイラスト図解
《講談社 健康ライブラリーイラスト版》
【体中が痛い、なぜそんなに痛むのか】
全身を激しい痛みが襲う線維筋痛症。
推定患者数は200万人だが、正しい診断・治療を受けている人はごく一部。
原因不明ながらも、痛みを起こすメカニズムの解明は進む。
本書では、治療の進め方から生活療法まで徹底解説。
だいじょうぶ、痛みは必ず軽くなる!
【まえがきより】
線維筋痛症は慢性疼痛が全身に拡大した疾患です。「痛みは我慢するのが美徳」という日本特有の文化のため、現在も多くの方が慢性疼痛に苦しんでいます。
線維筋痛症の患者さんがおかれている状況は、今なお厳しいという現実があります。正しい診断を受け、適切な治療を受けているのは、推定200万人といわれる日本の線維筋痛症患者のごく一部。医師の間でさえ、この病気が十分に認知されているとは言いがたい状況があるからです。
「怠けている」「ヒステリーだ」なとという無理解から発せられる言葉や態度ほど、患者さんを追い詰めるものはありません。仕事でも家庭でも中心的な活躍が期待される年代で発症しやすいだけに、社会的にも大きな損失です。
だからこそ、患者さんご自身だけでなく、痛みに苦しむ人が身近にいる方はどなたも、この病気についてしっかり勉強していくことが必要です。本書は、線維筋痛症友の会とも協力しながらつくりあげた線維筋痛症の入門書です。(岡寛)
【本書の構成】
第1章 その痛み、線維筋痛症かもしれない
第2章 なぜそんなに痛むのか
第3章 薬で痛みをやわらげよう
第4章 薬を使わない痛みの緩和法
第5章 よりよく暮らすためのヒント
◆友の会代表からのメッセージ
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目次
《第1章 その痛み、線維筋痛症かもしれない》
【ケース1】発症まで
【線維筋痛症とは】原因不明の痛みが全身に生じる病気
【症状】痛みは徐々に広がり、強まる/ 痛くて眠れない、気分も落ち込む
【患者数】日本の推定患者数は200万人も
【診断】痛みの範囲と程度で診断がつく/ ほかの病気が隠れていないか確認
【受診先】医療機関の選び方で経過がかわることも
【心がまえ】心配しないで!改善方法は必ずある
《第2章 なぜそんなに痛むのか》
【ケース2】無理解
【痛みの程度】線維筋痛症の痛み度は飛び抜けて高い
【痛みのしくみ】脳の誤作動で激しい痛みが起こる/ 痛み感覚のアクセル、ブレーキが故障中
【発症のしかた】心身の強いストレスが引き金に/ 「がんばり屋さん」ほどかかりやすい
【痛みに影響すること】さまざまな要因が痛みを左右する
【心の病気との関係】身体症状の改善が精神症状を軽くする
《第3章 薬で痛みをやわらげよう》
【ケース3】治療の開始
【治療の目標】現在の痛みを半分にすることを目指す
【治療の進め方】前向きな姿勢が治療効果を高める/ 「薬」と「薬以外の取り組み」の2本柱で
【薬物療法の基本】症状に合わせて多種類の薬を用いる
【治療薬】プレガバリンで痛みのアクセルを抑える/ 痛みのブレーキを強める薬も効果的/ 「次の手」となるさまざまな薬
《第4章 薬を使わない痛みの緩和法》
【ケース4】改善
【認知行動療法】「ものの見方」が変われば行動も変わる/ 小さな目標を立てて行動を開始しよう
【運動療法】動かないから動けなくなる/ 動くことがリハビリにつながる
【リラクセーション】ストレッチ、腹式呼吸でリラックス
【統合医療】鍼灸治療も試してみる価値がある
【生活の工夫】食事や入浴も改善への一歩
《第5章 よりよく暮らすためのヒント》
【ケース5】新たな一歩
【がんばりすぎる人へ】
【周囲の無理解に苦しむ人へ】
【怒りでいっぱいの人へ】
【痛みをおそれて行動できない人へ】
【生活の不安をかかえている人へ】
◆友の会代表からのメッセージ
書誌情報
紙版
発売日
2014年07月11日
ISBN
9784062597845
判型
B20取
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
102ページ
シリーズ
健康ライブラリーイラスト版
電子版
発売日
2017年11月10日
JDCN
06A0000000000009909F
著者紹介
監: 岡 寛(オカ ヒロシ)
1986年聖マリアンナ医科大学卒業。東京大学医学部物療内科医学博士。カリフォルニア大学サンディエゴ校リウマチ科フェロー、聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター准教授、同副センター長を経て、2011年4月東京医科大学八王子医療センターリウマチ性疾患治療センター教授(現職)。線維筋痛症研究班班長(2010年)、日本線維筋痛症学会幹事兼代表事務局などを歴任している。Best Doctors in Japan(2012-2013)を受賞。
監: NPO法人 線維筋痛症友の会(エヌピーオーホウジン センイキンツウショウトモノカイ NPO)
2002年に設立された線維筋痛症の患者会。線維筋痛症に関する啓蒙活動を積極的に展開している。