かちかちやま

カチカチヤマ

文：末吉　暁子，
絵：長　新太

子どもがはじめて出会うお話絵本の決定版。畑をあらす悪者たぬきと、それをこらしめるかしこいうさぎの痛快仇討ちものがたりです。

子どもがはじめて出会うお話絵本の決定版。
畑をあらす悪者たぬきと、それをこらしめる賢いうさぎの痛快仇討ち物語。ラストはもちろん、泥の舟。長新太の現代的でかわいいたぬきとうさぎが見物です。

このお話の中のたぬきは単なるいたずら者ではなく、作物の実りが人の生死を左右する時代にあって、その豊穣を妨げる悪としての存在です。だからこそ、あとで徹底的にひどい目にあうのですが、ずる賢いはずのたぬきが、うさぎにころりとだまされるあたりの矛盾も、かえってこの物語を面白くしています。――（童話作家）末吉暁子

ⒸAkiko Sueyoshi,Shinta Cho